結婚指輪探訪記5-二本で5万円以下でもダイヤつきプラチナの指輪は買える-
結婚指輪探訪記2-婚約指輪の相場と要不要-
結婚指輪探訪記3-婚約指輪を安く手に入れたい-
結婚指輪探訪記4-婚約指輪のデザインと実用性-
の続きです。
ブランクがありますが、「あとは公開するだけ」という状態のまま、すっかり記事を上げたつもりでした。不覚。
ITTIN家の結婚指輪のお値段は、二人合わせて45,360円でした。
・夫:プラチナ(Pt900)・石なし:22,680円
・刻印あり:指輪の内側に
というスペックの指輪です。結婚指輪としては非常に安価ながら邪魔にならず、シンプルなデザインも日常使いしやすく満足しております。
婚約指輪で見られた「婚約指輪というカテゴリに属すると素材やデザインに関わらず軒並み価格が跳ね上がる現象」は、結婚指輪になると多少緩和されます。
結婚指輪の方が様々なニーズがあり、多様だからです。ニーズの中にはもちろん「リーズナブルな価格」というのも含まれる。
さて、基本的に何十年にわたり日常使いするのが前提になるものですので、当然こちらも「安かろう悪かろう」では困るわけです。
毎度のことながら高額商品の購入を検討する際はデータ集めから。
◇相場を調べる
婚約指輪と同じく結婚指輪も結婚トレンド調査2016 首都圏 よりデータを拝見すると、以下の通り。(後で一言でまとめるので読み飛ばしてもOKです)
●全体に対して、結婚指輪の有無を尋ねたところ、「購入した」人が97%であった。
●結婚指輪の種類を尋ねたところ、「既製品」が58%、「セミオーダー品」が27%、「オーダー品」が13%であった。
●結婚指輪の素材を尋ねたところ、夫は「プラチナ」が82%、妻は「プラチナ」が78%であった。
●夫の結婚指輪の石の種類を尋ねたところ、「ダイヤ」が14%、「サファイア」が3%で続く。一方、「石はついていない」は
77%であった。
●妻の結婚指輪の石の種類を尋ねたところ、「ダイヤ」が71%で最も高く、「サファイア」が3%で続く。一方、「石はついてい
ない」は24%であった。
●結婚指輪(2人分)の購入金額を尋ねたところ、「20~25万円未満」が30%で最も高く、次いで「30~35万円未満」が15%、「25~30万円未満」が13%、「15~20万円未満」が12%で続く。平均は25.8万円となった。
●結婚指輪を購入した人に対して、夫の結婚指輪の購入金額を尋ねたところ、「10~12万円未満」が28%で最も高く、次いで「8~10万円未満」と「12~14万円未満」がともに13%で続く。平均は11.9万円となった。
●妻の結婚指輪の購入金額を尋ねたところ、「10~12万円未満」が22%で最も高く、「12~14万円未満」が16%、「14~16万円未満」が13%で続く。平均は14.1万円となった。
●結婚指輪購入者に対して、結婚指輪を決定する際の重視点を尋ねたところ、「デザイン」が93%で最も高く、「価格」が48%、「ブランド」が32%、「リングの素材」が31%で続く。
●結婚指輪を決定する際のデザインの重視点を尋ねたところ、「シンプルで清楚なデザインであること」が64%で最も高く、「流行り廃りのないデザインであること」が39%、「プラチナ素材であること」が36%で続く。
(出典元)リクルート ブライダル総研
上記のデータは首都圏の話ですが、他地域もそこまで差はないかもしれない。
全国推計値で二人分の指輪の金額の価格帯データを見ると、
5万円未満 1.5%
5~10万円未満 2.4%
10~15万円未満 11.3%
15~20万円未満 14.6%
20~25万円未満 29.1%
25~30万円未満 13.7%
30~35万円未満 12.8%
35~40万円未満 3.2%
40~45万円未満 4.6%
45~50万円未満 1.7%
50万円以上 5.0%
平均は24.3万円
だそうです。
首都圏と全国推計ではやや差がありますが、誤差の範囲の感じはする。
約1/4のカップルが婚約指輪を持たない事情に比べると、結婚指輪は97%のカップルが所持し、かつ約6割の人が、20~35万の価格帯で指輪を購入し、素材はプラチナ(妻はダイヤつき、夫は石なし)を選ぶことが多い…のがわかります。
いやほんと、結婚はカネがかかりますねえ。
我が家は5万以下なので、最低価格帯の1.5%の群にいることになります。
いやブログネタのためにゼクシィの調査を拝見しましたが、いざ調べてみると皆そんなに結婚指輪にお金をかけていたとは驚きである。
◇自分の希望を明確にする
データ集めでおおよその指輪の相場や材質、日常使いできるものを選ぶ上での注意点など、知識が備わってきます。
私が結婚指輪に求めた絶対条件はこちら。
夫にも聞いてみましたが、婚約指輪選びで燃え尽きたようで「好きなのどうぞ…」という感じでした。
◆洗いやすく汚れにくく劣化しづらく、普段つけていても気にならないくらい指にフィットするもの
◆日常使いするので シンプルなデザイン
◆長年装着することによる金属アレルギー発症を防ぐため、アレルギーの出にくい素材。
具体的にはプラチナか、次点で耐久性がありアレルギーの出にくいチタンあたり。
◆粗悪な商品を売りつけられる可能性の低い、品質が担保されている会社の商品の中から購入を検討したい
◆婚約指輪と重ねてつけるので、婚約指輪とほぼ同じ厚さ、幅、形(ストレート)が良い
◆価格はペアで10万円以下、できれば5万円以下
次点で、絶対条件ではないが「あると良いな」と思った条件。
◆アフターサポートがあればよい(指のサイズは変わってくるので)
◆記念品でもあるので、指輪の内側に刻印ができるとよい
で、やっぱりいろいろなお店で調べるとボリュームゾーンくらいのお値段はするんですが、お安いのだと1本5万~の価格帯、2本で10万そこそこあればプラチナの指輪が手に入ります。
しかし既に76,000円の超高額な婚約指輪を手に入れているわけで、10万そこそこのものを買うと、婚約指輪と結婚指輪で20万くらいの支出になってしまうわけです。
もしかしたら指輪とは乙女の夢の結晶なのかもしれませんが、どうも私には値段を見た瞬間に夢から覚める傾向があるらしいことが婚約指輪からの一連の流れでわかってきました。
品質をおさえつつ、リーズナブルな価格で選びたい。
それを考えると「10万でも高いのではないか」と思ったので、2本で5万以下の指輪はあるのかなと探してみることにしました。
2本で5万円以下のリングは探せばまあなくはないのですが、品質が不安な指輪もちらほら。
そんな中で辿り着いたのがパイロットコーポレーションのマリッジリングです。
◇結婚指輪はパイロットリング
ボールペン、万年筆、シャープペンシル等で不動の地位を築いた、文房具でおなじみのあのパイロットです。
筆記具のパイロットコーポレーションには宝飾部門があるのだ、と指輪を探し始めて初めて知りました。
ブライダル業界にも進出していたんですね。
指輪もペンも人の指に密接に触れるもの。人の手の構造を研究し、知り尽くした会社が作る指輪には興味が出てきました。
「てぃふぁにぃ」とか「かるてぃえぇ」とかの”ジュエリーブランド!”というのとはイメージが異なりますが、品質に疑いなし、立派なブランドモノです。
で、このパイロットですがブランドが結構詳細に分かれており、それぞれ指輪の素材やデザイン、価格帯に差があります。
我が家が選んだのはTrue Love(トゥルーラブ)というシリーズの指輪です。
「とぅるーらぶ」というネーミングがちょっとアレですが、彼も「ネーミングについては甘受する」とのことでしたので容赦なく進めました。
こちらがパイロットの指輪。シンプルなデザインが多い。

<画像参照元:pilot jewelryより>
記憶する限りでは素材はPt900、大体1本1万8千円弱~高くても4万円は越えない価格帯です。
でも調べていくうち、取扱い店によって値段が違う場合もあったので注意。〇天のオンラインショップでも見ますが、その価格が最安だと思います。
さてこのシリーズ、他のブランドは価格と販売店が公開されているのに、トゥルーラブについてはなぜかお値段と販売店が公開されていません。
ネットで検索して見つかれば御の字ですが、見つからなければちと面倒なれど販売店は直接パイロットに、値段は販売店に問い合わせるのが確実です。
まあネットでも売ってるんですけどね…。実物見ないで買うのは嫌だし、婚約指輪も結婚指輪と重ねづけする前提で選んでますからね。実際に試着してみないといかんので実店舗で取り扱いのあるところを探しました。
私の買ったお店、注意点としてはアフターフォローが最低限ということでした。多分他の店舗でもそうじゃないかな。
サイズをお直ししたい・ダイヤが取れるなどして修理したい場合には「修理・サイズ直し」ではなく「有償で交換」というルール。
まあ丁重なアフターフォローがついていてもズボラな我が家はあんまり使わない(数年も経ったら忘れる)気もするのでこの点はあまり気になりませんでした。
で、彼の方は婚約指輪買う時にサイズも判明し、聞くには「お店が遠くて交通費かかるし時間ないし自分のサイズもわかってるしデザインは君の好きなのにするから試着の必要ない」とのことでしたので、夫を置いて私だけが試着に行ってきました。
*
とある休日の昼下がり、カップルらがわいわいとひしめき合う店内に、単身でずかずかと入り込んで行く女一人。
アイプリモのようなラグジュアリーなかしこまったお店ではありませんでしたが、ブライダルジュエリーを扱うそんな場所に一人で入って次々と商品を見定めていくさまは完全に「ワケあり客」のそれであり、独特の異様な空気を醸していたに違いありませんが、結局見つけられず店員さんにお願いすると目的の指輪達が入った箱を出してきてくれました。
全く利益の取れない商品だからでしょうか、私がうろついていたお店の真ん中のショーケースの中に陳列されていたのではなく、かなり離れたレジカウンターの端っこにポツンと置かれていました。
「そこも売り場だったの?」と思ったほど端っこでした。指輪にも窓際族があるんですね。そんな目立たないところに置いてあったらそりゃいくら探してもないわけだよ。
恐らく私の求めている指輪は、間違ってもカップルで店頭に入ってきた客の目についてはならない商品なのだろうことを悟りました。
さて肝心の指輪の感想ですが、選んだのは「P354」という銘柄の指輪。

<画像参照元:pilot jewelryより>
公式HPの写真で見るより実物の方が鏡みたいにピカピカしてましたが、厚さも幅も着け心地も理想通り。婚約指輪との付け合わせもばっちり。
もっとツヤのないマットな感じだと思っていたので輝いていたのは予想外でしたが、まあ別によかろと思い購入に至る。
指輪の内側に無料で刻印してもらえて、ダイヤの有無に関わらず値段同じだったので刻印つき+私の指輪にはダイヤつけてもらいました。
装着感はまったく違和感なく、かなり良かったです。彼も同じ感想のようで、常時つけていても気にならないとのこと。
さすがは天下のパイロットさんや。
他の指輪も見せてもらったのですが、「サイトの写真で見るよりも薄すぎるかな?」と思う指輪もちらほらありました。
特に幅広の「バンドリング!」といった風情の指輪は一回実物見て買った方が良いと思います。
無事試着も完了し、帰宅後にそのお店の注文フォームから注文を入れる(結局これも私がした)こと数週間、指輪をゲットするに至る。届いたのは2週間くらいですかね。
ちなみに無料で指輪ケースもついてきたのですが、ぶっちゃければ夫がふたの底面を包装だと間違えて箱の外側をビリビリにしてしまったくらいチャチな箱でした。
もしプレゼントとして贈る場合には高級感あふれるデザインの指輪ケースを別途揃えてプレゼントするのをおすすめします。
つーか「できる方ができる時にやっちまうのが効率的」の考え方をしてたらブライダルフェアや式場見学も他の人たちがカップルや親連れで来ている中ほぼ私一人で行くことになったのですが、
念のため一人で行ってもいいものかネットで調べたところでは「一人で行ってもおかしくないよ」的なことが書いてあったのに、実際行ってみたらブライダルフェアも説明会も式場見学も一人で来てる人とかひとりも見ませんでしたわ。
いや一人ネズミーランドと同じくらい難易度が高かったのではないだろうか。
夫は私を称賛し、ご褒美のケーキを与えるべきです。
長く続いた指輪探しの旅はこれにて終了したのでした。
なおパイロットブランドの指輪に関して興味の出た人向け追記。興味のない人にはまったく不要な情報なので必要な人だけ読んでね。
パイロットの指輪、公式HPに行くとブランドがやたらとあって混乱します。
そして「パイロットの指輪は安くて良い品質」との情報は正しくもあり正しくはない。ブランドによってはさして安くないものもあります。
適当にクリックしてみたら「あれ、そんなに安くないじゃん?」となることもしばしばあるので、特徴もまとめておきます。
簡潔に示すとこんな感じだったような気がします。
(注:私の個人的な感想の範囲内での情報です。詳しく知りたい人はHPで調べてね)
◆Pilot Bridal(パイロットブライダル)
たぶんメインのブランド。オーソドックスな結婚指輪がずらり。1本10~14万の比較的高価な価格帯でボリュームゾーンは12万前後。
取り扱いはマリッジリングで、エンゲージリングの取り扱いは見当たらない。
◆Lor(ロル)
シンプルな指輪で1本7万~8万、ダイヤつきになるとそれに+1~5万。
マリッジ・エンゲージ・エタニティともに取り扱いがあるが、取扱い数は少ない。
ウルトラ・ハード・プラチナなる特許を申請したパイロットならではの素材である。Pt999なのに耐久性が高いらしい。
ちなみにエンゲージリングは40万前後となかなかの高額。
◆Ptau(ピトー)
既製品ではなく、デザイン・幅・ダイヤデザイン・ダイヤの大きさ・内面誕生石を選び、セミオーダーで商品と価格を決められる。
HP内のシミュレーターでお値段計算とイメージ作成できる。
ちなみに、私の買った指輪と同じスペックでシミュレートしたら1本7,8000円弱と出ました。
◆ily(アイリー)
女性的なウェーブの形のきれいな指輪が多い。通常レディースのデザインに対となるメンズのリングがあるものだが見当たらないので、男女でそれぞれデザインを選んで購入するものと思われる。
フレキシブル・ハード・プラチナなるやはりパイロットが開発した新素材が使われている。
価格帯は1本8万円後半~10万円前後。
◆Tous Les Deux(トゥレドゥ)
指輪の素材に耐久性の高く変質しづらい高純度のパラジウムが使われており、1本3万~3.5万円程度の安価な価格帯。
幅広でシンプルな指輪が並んでおり、ラインナップはそう多くない。
女性向けの指輪が並ぶアイリーの後に見ると、こちらは男性向けのデザインに感じる。
◆ROMANFLEUVE(ロマンフルーヴ)
中世の王族みたいな幅広のゴツいデザインが特徴的なラインナップ。確実に好みは分かれる。
プラチナリング(Pt950)は1本30~40万という高価格帯。イエローゴールドやホワイトゴールドのリングの取り扱いもあるがパイロット社の水準から言えば高価な部類。
◆insembre(インセンブレ)
最近登場したシリーズのよう。シンプルでオーソドックスなデザインが多い。
価格帯は1本5~6万。購入後5年間はアフターフォローがつく。
◆ID+(アイディープラス)
ジュエリー部門にいるが指輪とは関係なくオリジナルペンダント製作部門。指輪販売なし。
◆True Love(トゥルーラブ)
HPではオープン価格と表記されるが店頭ではだいたい1本2万弱~4万円。Pt900で、シンプルなデザインの指輪が多い。ピンクゴールドやホワイトゴールドの指輪もある。
店によって倍くらい価格が違うので注意すべき。
インセンブレとトゥルーラブに関してはなぜか「販売店がどこにあるか」が公表されていない(他のブランドは公式HPで検索可能)。
まあネットでも手に入りますが私は実物試着を推すのでパイロットに問い合わせてみるのをおすすめします。
では。
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