結婚式準備が大変だった要因(愚痴)
結婚式が終わり、溢れる元気と漲る勇気といざ立ち上がる食欲が止まらないITTINです。
結婚式当日は極楽浄土のごとく楽しかったですがそれはさておき、結婚式準備は地獄のような大変さでした。
これから式を挙げる人のために教訓を、あぁいえ、単なる愚痴を書きます。
(一応お金についてよく書いているブログなので、費用面中心の愚痴です)
◆タスク管理が煩雑、かつほぼ不可逆
ブライダルビジネスの恐ろしさは、よく世間でイメージされているような、結婚式場のプランナーやスタッフが巧みな言葉や心理効果を使って「一生に一度のことですから☆」「ステキです、絶対これにしないと(はぁと)」と花嫁に夢を見せておだてていい気分にさせて金を使わせようとしてくること…では断じてありません。
そんなNOと言えば済むような単純なことではなく、本当の恐ろしさは、「ほとんどの人が初回ユーザー(ノウハウのない初心者)であるに関わらず、ガッチガチの契約書と恐ろしく複雑で不透明な独自ルール、巧妙な心理バイアスが駆使されており、一度決めたら基本的に不可逆」であることだと思いました。
まあなんだ、言い方は悪いですが「一度囲い込んだら法的にも心理的にも逃げ道なくす手法」、すなわちブライダル関連のタスクは一度やっちまったら後戻り不可なのです。
式場を契約するにしろ(契約時点で内金やキャンセル料が発生)、
招待者に声をかけることにしろ(もうこの時点で「やっぱナシになりました」は余程の理由がなければできない)、
その他、衣装、美容、料理、ペーパーアイテム、演出、引き出物、…。
とまあここまでは事前に予想もついていたのですが、ITTIN家の式を振り返って「なにを、どうするか」の費用項目を数えてみたところ、衣装の小物類等も合わせれば100項目以上ありました。
そんなにたくさんあったとはさ。
基本的には取り消し不可か、キャンセル料がかかるため十分に調べて考えて結論を出せればベストですが、残念ながらいずれの項目にも期限が設けられています。
この期限とは契約する前から最終決定まで、多くは式場側から提示され、様々な項目の決断を迫られます。
自分で決められなければor用意できなければ、式場のマージンかかりまくりの商品から選んで決めるしかありません。
(時間があっても式場提携のものしか選べないケースも多々)
しかし、単純に「いつまでに、何を、どのようにして行えば よりコストや労力を抑えてより良い式にできるのか」という効率的なタスク管理のノウハウや情報がないので何をするにも時間がかかりました。
調べれば調べるほど「この選択肢もあるのか!」とより有益な情報を見つけてしまったり、逆に「全く見つからない」というケースにより、調査時間は延びます。
タスク管理表を旦那とともに作成して臨んだため、期限を過ぎてしまって云々、ということはなかったのですが、
「式場と日時が決まらないと進まないタスク」「衣装が決まらないと進まないタスク」「人数が決まらないと進まないタスク」「挙式の〇日前まででないとできないタスク」 逆に「挙式の〇日前からじゃないとできないタスク」
…が多く存在し、段取りが必要でした。
つーか実務的なところは苦労したとしても式に活きるのでまだいいんですが、「しなくて良かったことをしてしまった」「調べなくて良かったことを調べてしまった」という”余計なタスク”の発生で時間を浪費しました。
例えばとある項目について100の方法を調べても、実際に採用するのは1つだけです。
残りの99の方法は屍となり、その累々たる屍の多さよ…。
ある項目がどう見てもぼったくり価格高額なので貴重な時間を使って節約方法を調べたものの、実は持ち込み不可だったりすればなおさらのこと。
しかもさ、そうならないように式場には事前に確認したのにさ、さんざん調べて改めて確認したらダメと言われてさ…。(愚痴です)
◆効率的な準備を行うのがほぼ不可能
「式の準備に慣れていない」ことそのものではなく、「情報が徹底的に隠されている」ことが原因です。
せめて情報が少しでも開示されていれば、もっと効率的に進められたのに…。
もともと未経験なのでおおよその相場さえさっぱりわからない上、ブライダル費用とは庶民の私が「ブライダルものだから高いんだろうし、これくらいかかるんだろうな…」と覚悟した金額よりも更に上を行ってゼロ一つ分高額だったりします。何度「高っか!」と旦那と二人で目を剥いたことかわかりませんが、とにかく予想がつかない。
見積もり書はもらえますが、基本的にこれは顧客を獲得するために最低限の設定になっており、契約後に見積もりにない項目を追加したり、ランクアップせざるを得ないはずです。
持込不可の当日ヘアメイク代だけで私の5年分の美容費(約10万)かかりましたからね。
さらには、「こんなことにまでお金がかかるのか!?」「事前に聞いていた話と違うやんけ!」「なにしれっと見積もりに入ってるこのお金は?」ということもしばしばあります。
「どんなことに、いくら」かかるのかという詳細な内訳と相場がわからないので調べるしかないのですが、情報が本当に何もなく、調査に大分時間を費やしてしまいました。
今の時代、わからないことがあったらネットに繋いで検索すれば大体出てくるじゃないですか。
それがないんです、何も。
検索難度が「気になるあの娘のスリーサイズを調べる(推測する)」みたいなもんで、とりわけ費用に関する情報は個人情報レベルでマスクされてました。気になるあの娘のプロフィールやブログは検索すれば出てくるのですが、スリーサイズまでは見つけられない気分。
付き合ってからじゃないと教えてくれないし、なんなら付き合ってからも教えてくれないのです。
ならば直接聞こうと思って式場に連絡しても、「たくさんありすぎるので、ぜひお越しになって直接ご覧いただければ…」とこちとら成約者なのに絶対にデータをくれないんです。
漏えいしたら困るんでしょうね。「顧客が予備知識をつけてきたら困る」というのもあると思います。
(とりわけ費用について)欲しい情報がほとんどと言って良いほど与えられませんでしたので、非効率的なれど実地調査です。くっそまじくっそ。
旦那を置き去りにして単身で何度も式場に足を運び(一人で来ているのは私くらいでしたが)、成約者限定の説明会にも足を運び(やっぱり一人で来ているのは私だけでした)、調査するはめになりました。(愚痴です)
しかし、ネットには絶対出て来ない情報についても教えてくれたので行っておいて良かった。
◆独自の複雑なルール&特殊なビジネスモデルに苦しめられる
さて、実は式場ごとに規約なり契約書なりに独自のルールが定められています。
支払方法、キャンセル料、違約金発生条件、持ち込みに関する規程や制限、式場の持っているノウハウやコンテンツ、式場の提携業者等。
残念ながら見やすく一覧にされていることはないのですが、それぞれが細かく規定されている上、ルールは割と流動的に変わるもようで、挙式者が体験談や持ち込みなどの情報をネットに上げてくれていても、それが数年前の情報だとルール自体が変わっていたりしてアテになりません。
気になるあの娘の数年前のスリーサイズを知っても、今は変わっているかもしれないのです。
んでだな、問題なのはそれが煩雑すぎてスタッフの方も理解してないんですよ。
契約してみたら契約前に聞いていたものと全然違ったり、
「こういうことですよね」と確認したら「違います」と言われたことが実は私の理解の方で合ってたり、
プランナーのAさんから甲だと聞いていたものを最終打ち合わせで専門スタッフのBさんから「それは数年前の話ですね、今は変わりまして乙になります」と言われたり、
無料だと明記されていたサービスを無料で受けようとしたら実は有料で表記の方が間違ってたり、
そもそももらった資料がバラバラすぎていろんなところにいろんな情報が散っているので、「わざとわかりにくくしているのでは?」と勘繰ってしまうほど、目的の情報を探すのにも一苦労。
その他にも諸々。
どうしてそんなことが起こるかと言うと、社員の質が低いのではなくて構造上の問題。
担当タスクごとに部署が分かれている、もしくは提携の業者にアウトソーシングしているからですよね。
営業、プランニング、装花、衣装、ヘアメイク、音響照明、映像作成、司会、介添、カメラマン、司会、調理、給仕、クローク、案内、挙式担当、んで披露宴を統括する「キャプテン」なんつー役割の人もいるわけです。
とりわけ衣装、映像、カメラ、司会、装花については自前のサービスではなく、高いマージンを抜いた上で外部業者と提携している式場がほとんどではないかと考えます。
だから式場に頼むと自分で外注した場合の2倍~10倍かかりますし、何重ものマージン込みの料金を支払わなければなりません。
その弊害は式の料金が高騰するだけでなく、ユーザーごとの情報格差にも現れます。
部署が違えば作成する資料にも統一性がなくなり、同じ資料を二部三部もらったり、逆にもらえない情報もあったりして、同じ式場で挙げるにも、ユーザーによって相当な情報格差が出ていると思います。
なので情報管理はプランナー任せにせず、漏れがないか新郎新婦側で把握しなければなりませんでした。
投資商品だと既に目論見書や商品設計なんかはネットに公開されているし、投資家の解説や口コミを見ることもできますが…。ブライダルは「秘匿こそ商売」。かつ基本的には一生に一回なので、「他の式場や挙式スタイルと比較した経験談」などもありません。
気にならない人は気にならないと思いますが、実際、重要な情報を秘匿しておいて後出しじゃんけんの多いこと多いこと。
式場側のミスがあっても全てユーザー側に降りかかってくる仕組みになっているわけですが、その手法が許されて、致命的なことがない限り「クレーム」になりづらいのは、ひとえにサービス自体が”一生に一度の縁起物”だからでしょう。
だから他では淘汰されるであろうビジネスモデルが成立する。
金融商品ならばブラックボックスには手を出さなければ良い話ですが、結婚式をやると決めるならいずれかの式場(もしくはそれに代わる場所)を選ばないといけません。
結婚式を挙げるなら、透明性のない商品に手を出す覚悟が必要です。まあもちろんポンジ・スキーム(詐欺)ではないんですけどね。
今まで「ゲスト」として参加したことしかなかった結婚式ですが、
新郎新婦のみならず、式場スタッフ、親族、ゲスト。一人一人が役割を持ち、一つに集めたものが結婚式というものなんでしょうな。
さて、家計簿等と同じで結婚式費用も人様が公開してくださっているものがあれば参考にしようと思ったのですが、日常の家計簿と違い一生に一度しかない結婚式費用なんぞまとめる人は稀らしく、残念ながら詳細な費用内訳等を記したブログなどは見つけられず。
「うちは〇百万くらいで式を挙げました」という参考情報を誰かが載せてくれていても、
「衣装代は〇円と書かれているが、そのうち小物やドレスのお直し代やクリーニング代、持ち込んだ時の送料等の経費は入ってるのだろうか?」「挙式費用に指輪代は?」「ブライダルインナー(下着なので式場でレンタルできない)の値段は?」
…等、細けぇことが気になってしゃーないのです。
結婚式の慣習は地域によっても違うし、専門式場やホテルで本格的に挙げるのとレストランウェディングでカジュアルに挙げる、というのでももちろん差が出るでしょう。
だから人様の「結婚式費用の総額」にはあまり興味がない。
結婚式費用に関して言えば、重要なのは「何を、どのくらいのクオリティで、いくら」ですな。
とまあ愚痴を長々とネットに書き散らしましたが、結論としては「挙げて良かった」式でした。
大事な人たちに祝福もしてもらえたわけだし、おかげで夫婦仲も円満になりそうです。
結婚式当日は極楽浄土のごとく楽しかったですがそれはさておき、結婚式準備は地獄のような大変さでした。
これから式を挙げる人のために教訓を、あぁいえ、単なる愚痴を書きます。
(一応お金についてよく書いているブログなので、費用面中心の愚痴です)
◆タスク管理が煩雑、かつほぼ不可逆
ブライダルビジネスの恐ろしさは、よく世間でイメージされているような、結婚式場のプランナーやスタッフが巧みな言葉や心理効果を使って「一生に一度のことですから☆」「ステキです、絶対これにしないと(はぁと)」と花嫁に夢を見せておだてていい気分にさせて金を使わせようとしてくること…では断じてありません。
そんなNOと言えば済むような単純なことではなく、本当の恐ろしさは、「ほとんどの人が初回ユーザー(ノウハウのない初心者)であるに関わらず、ガッチガチの契約書と恐ろしく複雑で不透明な独自ルール、巧妙な心理バイアスが駆使されており、一度決めたら基本的に不可逆」であることだと思いました。
まあなんだ、言い方は悪いですが「一度囲い込んだら法的にも心理的にも逃げ道なくす手法」、すなわちブライダル関連のタスクは一度やっちまったら後戻り不可なのです。
式場を契約するにしろ(契約時点で内金やキャンセル料が発生)、
招待者に声をかけることにしろ(もうこの時点で「やっぱナシになりました」は余程の理由がなければできない)、
その他、衣装、美容、料理、ペーパーアイテム、演出、引き出物、…。
とまあここまでは事前に予想もついていたのですが、ITTIN家の式を振り返って「なにを、どうするか」の費用項目を数えてみたところ、衣装の小物類等も合わせれば100項目以上ありました。
そんなにたくさんあったとはさ。
基本的には取り消し不可か、キャンセル料がかかるため十分に調べて考えて結論を出せればベストですが、残念ながらいずれの項目にも期限が設けられています。
この期限とは契約する前から最終決定まで、多くは式場側から提示され、様々な項目の決断を迫られます。
自分で決められなければor用意できなければ、式場のマージンかかりまくりの商品から選んで決めるしかありません。
(時間があっても式場提携のものしか選べないケースも多々)
しかし、単純に「いつまでに、何を、どのようにして行えば よりコストや労力を抑えてより良い式にできるのか」という効率的なタスク管理のノウハウや情報がないので何をするにも時間がかかりました。
調べれば調べるほど「この選択肢もあるのか!」とより有益な情報を見つけてしまったり、逆に「全く見つからない」というケースにより、調査時間は延びます。
タスク管理表を旦那とともに作成して臨んだため、期限を過ぎてしまって云々、ということはなかったのですが、
「式場と日時が決まらないと進まないタスク」「衣装が決まらないと進まないタスク」「人数が決まらないと進まないタスク」「挙式の〇日前まででないとできないタスク」 逆に「挙式の〇日前からじゃないとできないタスク」
…が多く存在し、段取りが必要でした。
つーか実務的なところは苦労したとしても式に活きるのでまだいいんですが、「しなくて良かったことをしてしまった」「調べなくて良かったことを調べてしまった」という”余計なタスク”の発生で時間を浪費しました。
例えばとある項目について100の方法を調べても、実際に採用するのは1つだけです。
残りの99の方法は屍となり、その累々たる屍の多さよ…。
ある項目がどう見ても
しかもさ、そうならないように式場には事前に確認したのにさ、さんざん調べて改めて確認したらダメと言われてさ…。(愚痴です)
◆効率的な準備を行うのがほぼ不可能
「式の準備に慣れていない」ことそのものではなく、「情報が徹底的に隠されている」ことが原因です。
せめて情報が少しでも開示されていれば、もっと効率的に進められたのに…。
もともと未経験なのでおおよその相場さえさっぱりわからない上、ブライダル費用とは庶民の私が「ブライダルものだから高いんだろうし、これくらいかかるんだろうな…」と覚悟した金額よりも更に上を行ってゼロ一つ分高額だったりします。何度「高っか!」と旦那と二人で目を剥いたことかわかりませんが、とにかく予想がつかない。
見積もり書はもらえますが、基本的にこれは顧客を獲得するために最低限の設定になっており、契約後に見積もりにない項目を追加したり、ランクアップせざるを得ないはずです。
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さらには、「こんなことにまでお金がかかるのか!?」「事前に聞いていた話と違うやんけ!」「なにしれっと見積もりに入ってるこのお金は?」ということもしばしばあります。
「どんなことに、いくら」かかるのかという詳細な内訳と相場がわからないので調べるしかないのですが、情報が本当に何もなく、調査に大分時間を費やしてしまいました。
今の時代、わからないことがあったらネットに繋いで検索すれば大体出てくるじゃないですか。
それがないんです、何も。
検索難度が「気になるあの娘のスリーサイズを調べる(推測する)」みたいなもんで、とりわけ費用に関する情報は個人情報レベルでマスクされてました。気になるあの娘のプロフィールやブログは検索すれば出てくるのですが、スリーサイズまでは見つけられない気分。
付き合ってからじゃないと教えてくれないし、なんなら付き合ってからも教えてくれないのです。
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漏えいしたら困るんでしょうね。「顧客が予備知識をつけてきたら困る」というのもあると思います。
(とりわけ費用について)欲しい情報がほとんどと言って良いほど与えられませんでしたので、非効率的なれど実地調査です。くっそまじくっそ。
旦那を置き去りにして単身で何度も式場に足を運び(一人で来ているのは私くらいでしたが)、成約者限定の説明会にも足を運び(やっぱり一人で来ているのは私だけでした)、調査するはめになりました。(愚痴です)
しかし、ネットには絶対出て来ない情報についても教えてくれたので行っておいて良かった。
◆独自の複雑なルール&特殊なビジネスモデルに苦しめられる
さて、実は式場ごとに規約なり契約書なりに独自のルールが定められています。
支払方法、キャンセル料、違約金発生条件、持ち込みに関する規程や制限、式場の持っているノウハウやコンテンツ、式場の提携業者等。
残念ながら見やすく一覧にされていることはないのですが、それぞれが細かく規定されている上、ルールは割と流動的に変わるもようで、挙式者が体験談や持ち込みなどの情報をネットに上げてくれていても、それが数年前の情報だとルール自体が変わっていたりしてアテになりません。
気になるあの娘の数年前のスリーサイズを知っても、今は変わっているかもしれないのです。
んでだな、問題なのはそれが煩雑すぎてスタッフの方も理解してないんですよ。
契約してみたら契約前に聞いていたものと全然違ったり、
「こういうことですよね」と確認したら「違います」と言われたことが実は私の理解の方で合ってたり、
プランナーのAさんから甲だと聞いていたものを最終打ち合わせで専門スタッフのBさんから「それは数年前の話ですね、今は変わりまして乙になります」と言われたり、
無料だと明記されていたサービスを無料で受けようとしたら実は有料で表記の方が間違ってたり、
そもそももらった資料がバラバラすぎていろんなところにいろんな情報が散っているので、「わざとわかりにくくしているのでは?」と勘繰ってしまうほど、目的の情報を探すのにも一苦労。
その他にも諸々。
どうしてそんなことが起こるかと言うと、社員の質が低いのではなくて構造上の問題。
担当タスクごとに部署が分かれている、もしくは提携の業者にアウトソーシングしているからですよね。
営業、プランニング、装花、衣装、ヘアメイク、音響照明、映像作成、司会、介添、カメラマン、司会、調理、給仕、クローク、案内、挙式担当、んで披露宴を統括する「キャプテン」なんつー役割の人もいるわけです。
とりわけ衣装、映像、カメラ、司会、装花については自前のサービスではなく、高いマージンを抜いた上で外部業者と提携している式場がほとんどではないかと考えます。
だから式場に頼むと自分で外注した場合の2倍~10倍かかりますし、何重ものマージン込みの料金を支払わなければなりません。
その弊害は式の料金が高騰するだけでなく、ユーザーごとの情報格差にも現れます。
部署が違えば作成する資料にも統一性がなくなり、同じ資料を二部三部もらったり、逆にもらえない情報もあったりして、同じ式場で挙げるにも、ユーザーによって相当な情報格差が出ていると思います。
なので情報管理はプランナー任せにせず、漏れがないか新郎新婦側で把握しなければなりませんでした。
投資商品だと既に目論見書や商品設計なんかはネットに公開されているし、投資家の解説や口コミを見ることもできますが…。ブライダルは「秘匿こそ商売」。かつ基本的には一生に一回なので、「他の式場や挙式スタイルと比較した経験談」などもありません。
気にならない人は気にならないと思いますが、実際、重要な情報を秘匿しておいて後出しじゃんけんの多いこと多いこと。
式場側のミスがあっても全てユーザー側に降りかかってくる仕組みになっているわけですが、その手法が許されて、致命的なことがない限り「クレーム」になりづらいのは、ひとえにサービス自体が”一生に一度の縁起物”だからでしょう。
だから他では淘汰されるであろうビジネスモデルが成立する。
金融商品ならばブラックボックスには手を出さなければ良い話ですが、結婚式をやると決めるならいずれかの式場(もしくはそれに代わる場所)を選ばないといけません。
結婚式を挙げるなら、透明性のない商品に手を出す覚悟が必要です。まあもちろんポンジ・スキーム(詐欺)ではないんですけどね。
今まで「ゲスト」として参加したことしかなかった結婚式ですが、
新郎新婦のみならず、式場スタッフ、親族、ゲスト。一人一人が役割を持ち、一つに集めたものが結婚式というものなんでしょうな。
さて、家計簿等と同じで結婚式費用も人様が公開してくださっているものがあれば参考にしようと思ったのですが、日常の家計簿と違い一生に一度しかない結婚式費用なんぞまとめる人は稀らしく、残念ながら詳細な費用内訳等を記したブログなどは見つけられず。
「うちは〇百万くらいで式を挙げました」という参考情報を誰かが載せてくれていても、
「衣装代は〇円と書かれているが、そのうち小物やドレスのお直し代やクリーニング代、持ち込んだ時の送料等の経費は入ってるのだろうか?」「挙式費用に指輪代は?」「ブライダルインナー(下着なので式場でレンタルできない)の値段は?」
…等、細けぇことが気になってしゃーないのです。
結婚式の慣習は地域によっても違うし、専門式場やホテルで本格的に挙げるのとレストランウェディングでカジュアルに挙げる、というのでももちろん差が出るでしょう。
だから人様の「結婚式費用の総額」にはあまり興味がない。
結婚式費用に関して言えば、重要なのは「何を、どのくらいのクオリティで、いくら」ですな。
とまあ愚痴を長々とネットに書き散らしましたが、結論としては「挙げて良かった」式でした。
大事な人たちに祝福もしてもらえたわけだし、おかげで夫婦仲も円満になりそうです。
