怪しい美容商品と怪しい金融商品の売り方って似てるよね
そういえばとある美容に係る商品を購入したため今月の美容費が上がっているのですが、それについて調べていた時のことをば。
(何の製品かは効果が出てかつ覚えていたらレビューしようと思う)
なんとなく思ったのは、売ろうとする方法がちょっと怪しい金融商品とそっくりですなあ、ということ。
(何の製品かは効果が出てかつ覚えていたらレビューしようと思う)
なんとなく思ったのは、売ろうとする方法がちょっと怪しい金融商品とそっくりですなあ、ということ。
”健康で文化的な最低限度の生活の維持には必要なくて、でも欲しくてちょっとお高い商品”を買う時は、それなりに高額な商品なので慎重にもなりまして、「価格」のほかに「仕組みとリスク」「第三者からの評価(レビュー)」を調べます。
そして情報をもとにその商品の購入が妥当かどうかの検討に至るわけだ。
ここらへんのチェックポイントはどの商品も一緒で、美容に係る用品も例外ではなく。
美容器具にしろクリームにしろ健康食品にしろ、購入前に
・作用機序(どういう作用で、どの程度の期間で期待する効果を発揮するのか)
・リスク(副作用や健康を害する可能性、効かない/失敗したケースはどの程度あるのか)
・第三者評価(実際使った人の感想)
を調べるわけです。
そうすると出るわ出るわ、
業者によるものと思しき口コミ。
というかほぼ業者(と私が判断した)レビューしか出てきませんでした。
これは、詐欺金融商品よりひどいのでは…。
本物の口コミを探す方が難儀する、どころか”本物”が見つからなかったので、web上で絶賛され第一候補にしていたその商品の購入はパス。
本当に誰も失敗した人がいなくて、真実は”万人に効果あり”…のかもしれないけれど、パス。
何か既視感あるんだ、月利7%のFX売買ツールで楽して大儲けしとったブログと同じ匂いがする。
「わからないものを買ってはいけない」のは、何も金融商品だけではないのだ。
美容関係の商品の業者口コミは金融商品と同じくいくつか共通点がありますので、記しておこうと思います。
◆その商品の記事しかないサイト
一般人を装って「購入レビュー」という名目でその商品を評価するサイトですが、他に記事がありません。
もしくはサイトのタイトル自体がその商品だけにフォーカスしたもので、他の商品についてのレビューはありません。
あと「書いている人のプロフィールがない(よくわからない)」ものも多いですね。
”一般人のブログ”であれば、例えば一般人である私がこのブログで唐突に、「飲んで便秘が劇的に改善したたった一つの方法~オメラスパピリカバシルスの効果とは?~」みたいな急にアクセスを意識しだしたタイトルで特定の商品を褒めだしても、「あぁITTINさん変なものに手を出し始めたな」と思われるくらいで「ITTINはオメラスパピリカバシルスの業者だ」とは思われないと思うんですよ。
だってその前にオメラスパピリカバシルスとは関係ない記事でブログ2年半続けてますからね。
誰も私がオメラスパピリカバシルスの絶賛記事を書くその日のためだけに投信成績やら家計簿やらを2年半もの間公開してるとは思わんでしょう。
ちなみにオメラスパピリカバシルスとはドイツの学者が発見した菌の一種でして、ヒトの腸内細菌のバランスを改善するには非常に有用な効果が得られると言われています。高い抗酸化力を持ち整腸作用のみならず美肌も期待できるという、私がたった今適当に設定を思いついただけの実在しない菌です。
一つの商品だけのレビューを書くとは、〇〇以外の記事を書く意味がないか、もしくは意味のないことを書いて〇〇で検索した時に検索順位が下がっては困る理由があるのでしょう。
つまりそこには利益が発生しているわけで、”親切な一般人のブログでの正直な口コミ”とはなり得ないわけです。
ブログを繁盛させたいなら、記事増やすだろうしな。
◆なぜか途中で出てくる競合商品との比較
「この商品を買って、試してみたからレビューするよ!」という記事のはずなのに、商品の評価の途中に「〇〇よりは絶対、絶対にこっちの方がおすすめ☆〇〇はダメ!」みたいに唐突に他社の競合商品を引き合いに出してきて貶し始めるものも。
流れとしては不自然ですよね。
社債を売りつける時になぜか定期預金の金利を引っ張り出してきて「社債はこんなに金利高いんですよー!定期預金だけじゃダメダメ!」みたいな方法を見たことがあるが、ああいうのを見ると顧客をバカにしてるんだなって思いますからその発行体の評価は私の中で下がります。
美容商品の口コミも一緒、熱心に類似商品を陥れようとするレビューを見かけたら「あぁ」と思っておきます。
◆まっとうなことを言っておいて、最後に出てくる特定商品のすすめ
”美容に関する悩みの解決法”には世の中いろいろネットの口コミで「こういう方法がいいよ!」と提示されているものがあるのですが、それらをまっとうな根拠を用いて「これは××だからダメです」と一つ一つ解説した後。
「じゃあ、どうすればいいのかな?」と思った頃に出てくる特定商品の紹介。
いきなり解決策として具体的な商品が登場するので、恐らく既存の手法を全て否定された後に用意された蜘蛛の糸にすがりたくなる人も出てくるでしょうね。
健康とか美容の悩みって結構切実に解決策を探している人もいるでしょうから、これが一番悪質かな。
これも業者とは悟らせないようにしているのがいやらしい。
最後まで読んでしまってから気づかされるのがまた腹立たしい。
ただこれは巧妙なので、気づかない人もいると思う。
◆根拠に客観性がない
「もっともらしい」説明は多々見受けられまして、あたかもそれが絶対的真実であるかのように語られ、そうだと錯覚してしまうものも多いのですが。
それがエビデンスとなる場合は稀で、「効果には個人差があります」の一言を付け加えて効果のほどが曖昧になっているものも多かろう。
素人目には判断が難しいことから、それが「客観的に評価・証明されたものであるかどうか」というのは非常に重要になってきます。
「こういう理由で効いてくるのです!」という説明は大体商品の公式ページに書いてあります。
こういう成分が含まれていて、こういう作用をするからこういう効果が出るのだ、と。
ただ、それが特定保健用食品などのように効果に信憑性があるものなのかどうか、というのは公式サイトや、ましてや口コミなどの「100%主観情報」で判断してはいけない。
それが客観的評価が付随している情報なのかどうかはまた別に調べる。
”公にされているデータ”を参照する時も、鵜呑みにしてはいけないと思うんですよね。
先のオメラスパピリカバシルスであれば、メーカーの公式資料として「〇%の人が便秘改善効果を実感!」みたいな売り文句があったりするわけで。消費者にとって重要なのは〇%という数字ではなく、この〇%が”どっから取ってきたデータなのか”が重要なわけです。でなければ数字などどうとでもできる。
パンフレットにでかでかと改善率78%!と書かれた横に「9人中7人が改善」と少なすぎる母数が書いてあったものもありますからね。それ完全に社員でやっただろ。
まあ件の商品に関しては、特定保健用食品でしたが…。
もっとも、「エビデンスを過信する」のも危険だと思うしで難しいところでもある。
さて4つほど挙げてみたけれども。
当ブログを読みに来てくださる方には投資をされている方もいらっしゃるかと存じますが、「こういう手法で金融商品をすすめる記事どっかで見たなあ」と思われる方も多いのではないでしょうか。
妙に共通点があるのは、それがやはり「売る側にとって有益」であるからでしょう。
どうしても買わせたい商品にはこのような方法が使われるということなのだろう。
情報の受け手が、「誰が、誰に向けて、何のために書いた記事なのか」を頭に入れながら読むことは、どのジャンルの商品を買うにしても重要なのかもしれんね。
そして情報をもとにその商品の購入が妥当かどうかの検討に至るわけだ。
ここらへんのチェックポイントはどの商品も一緒で、美容に係る用品も例外ではなく。
美容器具にしろクリームにしろ健康食品にしろ、購入前に
・作用機序(どういう作用で、どの程度の期間で期待する効果を発揮するのか)
・リスク(副作用や健康を害する可能性、効かない/失敗したケースはどの程度あるのか)
・第三者評価(実際使った人の感想)
を調べるわけです。
そうすると出るわ出るわ、
業者によるものと思しき口コミ。
というかほぼ業者(と私が判断した)レビューしか出てきませんでした。
これは、詐欺金融商品よりひどいのでは…。
本物の口コミを探す方が難儀する、どころか”本物”が見つからなかったので、web上で絶賛され第一候補にしていたその商品の購入はパス。
本当に誰も失敗した人がいなくて、真実は”万人に効果あり”…のかもしれないけれど、パス。
何か既視感あるんだ、月利7%のFX売買ツールで楽して大儲けしとったブログと同じ匂いがする。
「わからないものを買ってはいけない」のは、何も金融商品だけではないのだ。
美容関係の商品の業者口コミは金融商品と同じくいくつか共通点がありますので、記しておこうと思います。
◆その商品の記事しかないサイト
一般人を装って「購入レビュー」という名目でその商品を評価するサイトですが、他に記事がありません。
もしくはサイトのタイトル自体がその商品だけにフォーカスしたもので、他の商品についてのレビューはありません。
あと「書いている人のプロフィールがない(よくわからない)」ものも多いですね。
”一般人のブログ”であれば、例えば一般人である私がこのブログで唐突に、「飲んで便秘が劇的に改善したたった一つの方法~オメラスパピリカバシルスの効果とは?~」みたいな急にアクセスを意識しだしたタイトルで特定の商品を褒めだしても、「あぁITTINさん変なものに手を出し始めたな」と思われるくらいで「ITTINはオメラスパピリカバシルスの業者だ」とは思われないと思うんですよ。
だってその前にオメラスパピリカバシルスとは関係ない記事でブログ2年半続けてますからね。
誰も私がオメラスパピリカバシルスの絶賛記事を書くその日のためだけに投信成績やら家計簿やらを2年半もの間公開してるとは思わんでしょう。
ちなみにオメラスパピリカバシルスとはドイツの学者が発見した菌の一種でして、ヒトの腸内細菌のバランスを改善するには非常に有用な効果が得られると言われています。高い抗酸化力を持ち整腸作用のみならず美肌も期待できるという、私がたった今適当に設定を思いついただけの実在しない菌です。
一つの商品だけのレビューを書くとは、〇〇以外の記事を書く意味がないか、もしくは意味のないことを書いて〇〇で検索した時に検索順位が下がっては困る理由があるのでしょう。
つまりそこには利益が発生しているわけで、”親切な一般人のブログでの正直な口コミ”とはなり得ないわけです。
ブログを繁盛させたいなら、記事増やすだろうしな。
◆なぜか途中で出てくる競合商品との比較
「この商品を買って、試してみたからレビューするよ!」という記事のはずなのに、商品の評価の途中に「〇〇よりは絶対、絶対にこっちの方がおすすめ☆〇〇はダメ!」みたいに唐突に他社の競合商品を引き合いに出してきて貶し始めるものも。
流れとしては不自然ですよね。
社債を売りつける時になぜか定期預金の金利を引っ張り出してきて「社債はこんなに金利高いんですよー!定期預金だけじゃダメダメ!」みたいな方法を見たことがあるが、ああいうのを見ると顧客をバカにしてるんだなって思いますからその発行体の評価は私の中で下がります。
美容商品の口コミも一緒、熱心に類似商品を陥れようとするレビューを見かけたら「あぁ」と思っておきます。
◆まっとうなことを言っておいて、最後に出てくる特定商品のすすめ
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◆根拠に客観性がない
「もっともらしい」説明は多々見受けられまして、あたかもそれが絶対的真実であるかのように語られ、そうだと錯覚してしまうものも多いのですが。
それがエビデンスとなる場合は稀で、「効果には個人差があります」の一言を付け加えて効果のほどが曖昧になっているものも多かろう。
素人目には判断が難しいことから、それが「客観的に評価・証明されたものであるかどうか」というのは非常に重要になってきます。
「こういう理由で効いてくるのです!」という説明は大体商品の公式ページに書いてあります。
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ただ、それが特定保健用食品などのように効果に信憑性があるものなのかどうか、というのは公式サイトや、ましてや口コミなどの「100%主観情報」で判断してはいけない。
それが客観的評価が付随している情報なのかどうかはまた別に調べる。
”公にされているデータ”を参照する時も、鵜呑みにしてはいけないと思うんですよね。
先のオメラスパピリカバシルスであれば、メーカーの公式資料として「〇%の人が便秘改善効果を実感!」みたいな売り文句があったりするわけで。消費者にとって重要なのは〇%という数字ではなく、この〇%が”どっから取ってきたデータなのか”が重要なわけです。でなければ数字などどうとでもできる。
パンフレットにでかでかと改善率78%!と書かれた横に「9人中7人が改善」と少なすぎる母数が書いてあったものもありますからね。それ完全に社員でやっただろ。
まあ件の商品に関しては、特定保健用食品でしたが…。
もっとも、「エビデンスを過信する」のも危険だと思うしで難しいところでもある。
さて4つほど挙げてみたけれども。
当ブログを読みに来てくださる方には投資をされている方もいらっしゃるかと存じますが、「こういう手法で金融商品をすすめる記事どっかで見たなあ」と思われる方も多いのではないでしょうか。
妙に共通点があるのは、それがやはり「売る側にとって有益」であるからでしょう。
どうしても買わせたい商品にはこのような方法が使われるということなのだろう。
情報の受け手が、「誰が、誰に向けて、何のために書いた記事なのか」を頭に入れながら読むことは、どのジャンルの商品を買うにしても重要なのかもしれんね。
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