【お悩み相談】考えて仕事するコツとは?
ブログにこのようなコメントをいただきました。
コメント引用の許可を得ましたので、ブログにて回答を。
前回のお悩み相談がなかなかの好評をいただきまして、これはもしや「お悩み相談」カテゴリが作れる…のか…?
前回は「若手の新入社員教育担当者がどう後輩を教育するべきか」というテーマでしたが、今回の相談者さんは逆の立場ですね。
4月に入り仕事で迷える新入社員の皆さんにも共通する悩みかと思いますので、取り上げてみたいと思います。
長いんで時間がある人だけ読んでね。
先日の後輩育成の考え方が素晴らしくて、私も便乗して質問させてください>_<
考えて仕事しろと上司から言われるのですが、自分ではそう行動しているつもりでも、いざお客様対応の中で失敗をしてしまったり、、、(ついさっきも失敗をして、クレームが来ないか不安しております涙)
どう意識していけばいいのでしょうか?また考えて仕事するコツとか、ittinさんなりの想いとかあったら、教えていただきたいです>_<!
コメント引用の許可を得ましたので、ブログにて回答を。
前回のお悩み相談がなかなかの好評をいただきまして、これはもしや「お悩み相談」カテゴリが作れる…のか…?
前回は「若手の新入社員教育担当者がどう後輩を教育するべきか」というテーマでしたが、今回の相談者さんは逆の立場ですね。
4月に入り仕事で迷える新入社員の皆さんにも共通する悩みかと思いますので、取り上げてみたいと思います。
長いんで時間がある人だけ読んでね。
あくまで今春で社会人8年目となりました私個人の考えですが、「息長く社会人を続ける」ためのコツは何かと言われれば、「外面は謙虚に、内面はツラの皮を厚くしていくことを意識する」ということだと思います。
「新社会人(教わる方)が押さえるべきポイント」の中でリスクゼロ、ハイリターンな処世術は
「挨拶は自分から行う」「身だしなみはしっかり」です。
さて、今回の相談の「(自分で)考えて仕事するコツ」ですが、
◆「報告・連絡・相談」を行うことを意識する。
◆自分をマネジメントする。
が重要だと考えていることを先にお伝えしておきます。
◆「報告・連絡・相談」を行うことを意識する。
”報告・連絡・相談”、「自分で考えて仕事する」ことと反対じゃないか?と思われるかもしれません。
しかし、経験の浅い業務で、とかく「早く仕事を覚えなくては…」「ミスをしないようにしなくては…」「もたもたせずに、なるべく手早く仕事しなくては…」「気を利かせなくては…」ということばかりに意識が向いていては、前回の記事で述べたPDCAにおいての上司からのC(Check、評価)、A(Act、改善)が行われなくなり、逆に非効率なのです。
初めて経験する業務で、自分でPDCAを回せる技術や知識水準を最初から備えている、ということは稀ですしまずありません。
業務を覚えていく上で、一緒に上司への報告・連絡・相談を意識すると良いと思います。
・業務の習得効率が上がる。
・やらなくて済む失敗をやらなくて済む。
・失敗した時に上司に責任を取ってもらえる。
と”教わる”側にもメリットがありますが、上司側にとっても適切な報告・連絡・相談が行われるのは超絶なメリットなのです。
例外はあるにせよ、部下の失敗の責任を負うのは上司だからです。
クレームしかり、営業ミスしかり、社員が起こした問題が社員一人で対応できない事態になった場合直属の上司が。
部署で対応できない事態になった場合はもっと上のラインにいる偉い人が尻拭いをする責務があります。
なので、「自分で考えて仕事しろ」と上司が口で言っていても、上司の把握していない行動を行って成果を出せということではありません。
「自分で考えて仕事しろ」は、適切に報告・連絡・相談を行った上で、後述する「部下が自分でマネジメントすること」を期待しているのです。
例えば単純な例で、オフィスのデスクの上の書類が散らかっていたとします。
(このまま散らかしたままにしていたら、他の案件の書類と紛れてしまっていつか問題になりそう…。でも皆忙しそうだし、手の空いている自分が書類の整理をした方が、業務を効率化できるのでは…?)
と思ったとします。
この時、「いずれの場合も怒られる」前提で
・相談を行う
・実行し、後で報告する
・連絡報告相談を行わない
の3パターンをシミュレーションしてみます。
相談を行う場合、
□私「このデスクの書類、片づけてもいいですか」
上司「いやそんな暇ないの見たらわからないの?それ後にしてこっちの仕事手伝ってよ」
事前に相談をせず、事後に報告する場合、
□私「散らかっていた書類を整理しておきました」
上司「さっきすごい忙しかったの見ればわかるでしょ。そんなことしてる暇あったら手伝ってくれれば良かったのに。
それで〇〇の書類どこにやったの?明日必要になるんだけど早く探して」
相談を行わない場合、
□上司「あれ?片付いてる?」
私「それ、散らかっていたので、片づけました」
上司「それで、すぐ必要なんだけど ここに置いておいた〇〇の書類はどこ?まさか勝手に捨ててないよね?昨日忙しかったのにこんなことして時間潰してたの?インデックスの方法も違う、ウチはこういう並べ方しないの。後でやり直して」
「怒られパターン」はどれにも存在し、どの怒られパターンでも”私”は「上司に状況判断ができない奴だと思われたんだろうな…」と落ち込んでしまう結果になるのですが、ここで上司からの評価や感情を抜きにして”業務効率”で見てみます。
「相談あり」では上司に報告したことで怒られはしたもののすぐに誤りに訂正が入り、”自分がやるべき仕事”を指導してもらえ、その時適切でない仕事で時間が取られるのを防ぐことができました。
「事後報告」は問題にはなったものの、報告したことで上司が問題を把握できたため、対処する時間を設けることができました。
でも、事前に報告していたら怒られることはなかったですね。
「相談なし」は自分や上司の不要な仕事を増やしたり、重大な損失に繋がるようなリスクをいくつもはらんでいます。
また、部下が知らずに悪意なく起こしている問題をいつまでも上司が把握できない状況になり、いざ事が発覚した時に対処に追われることになりまねません。その時には手遅れになってしまっているかもしれません。
同じ「状況判断ができていない」状態でも、A>B>Cの順に効率的で、余計な仕事をしなくても良くなるのです。
上司にとって最も戦慄すべき事態は”悪意なく””報告なく”部下がおかした問題が後から噴出してくることです。
報告・連絡・相談が適切に行われていると、上司にとっても安心する要因になるのです。
自分の行動は上司に把握してもらい、いざという時にはしっかりとフォローしてもらいましょう。
◆「報告・連絡・相談」を行うタイミング
報告しろ連絡しろ相談しろと言われても、一体何を、いつ、誰に、どのように報告するのかという「タイミング」や「手段」がわからない人もいるのではないでしょうか。
例えば上司が忙しい時や接客中に、自分のやることがわからないからと「ちょっとすみません、お聞きしたいんですが」などと割り込んで指示を仰ぐのは好まれません。
上司や先輩にも自分の仕事があり、業務を阻害する流れではわずらわしく思われてしまうからです。
上司や先輩の業務を阻害しないタイミングで行われるのが一番望ましいです。
◆「報告・連絡・相談」の内容
「いったいなにを、どこまで」伝えるのか?という線引きがわからない、ということもあるのではないでしょうか。
私の場合は「自分の行動の果てに問題が起こった時、自分で尻拭いできる範囲を超えている時」を相談のラインに設定していますし、後輩にも同じことを言います。
すなわち、「あなたの仕事の失敗の責任は私が取る。しかし、報告が行われなかった失敗は自分で責任を取ること。自分で責任を負えない仕事については、全て私に報告してね」と。
「書類整理の仕事」という単純なお仕事でも、「整理しました」という声掛けを行っておくことで、重大な過失が起こった時に追跡がしやすくなるのです。
相談内容にも、
「ついさっきも失敗をして、クレームが来ないか不安」という記載がありますが、
後ほどクレームにつながるかもしれない事例は端的に上司に報告して情報を共有し、改善方法を仰ぐのが吉かと思います。
後でそのお客様からクレームが来た時に、対応した人が「何も知らない」状態から聞くよりも、
あらかじめ事情を知った上で応対した方が、よりスムーズにことが運ぶからです。
あるいは、質問者さんが「クレームが来ないといいなあ…」と判断しただけの事例でも、上司からすると「なんということだ!!早くお詫びにうかがわなければ!!」と判断する事例もあるかもしれません。
クレーム対応は初動が命。対応によってはマイナスをプラスに変えることもでき、従業員同士の報告連絡相談が、お客様の信用の向上にもつながります。
質問者さんが対処できないクレームは、大丈夫、上司が責任を取ってくれます。
しかし、事前に報告が行われていなければ、それはうまく機能しないのです。
◆自分をマネジメントする
などと偉そうなことを書いてしまいましたが、要は「組織の歯車としての自分」を意識するだけでなく、自分自身の能力のマネジメントも同時に行っていくということです。
組織というものは頭(社長)がいて、そこからツリーのような構造で分岐しています。
そしてそれぞれの部署や支店、店舗には必ず責任者に当たる人がいます。
そしてそれらの人の下には、”社員”である私やコメント者さんがいます。
社員数名の会社では社員と社長の距離が近い会社もあるかもしれませんが、組織というものは「縦の構造」です。
自分の直属の上司の上に、上司の上司、場合によってはさらにその上司…、その最終地点に社長がいます。
基本的に大元に社長(会社全体)が目指している目標があって、そこから部署での目標、店舗での目標が分岐しています。
そこで部署に割り当てられた役割、さらにその中で自分に割り当てられた役割があります。
これを実行するのが「組織の歯車」としての自分。
チェーン店のパン屋に勤めたとして、「店舗での売り上げは〇万で、お客さんに声かけをしたりポップを作って、この商品を△個売ってね」と店長から指示されたとします。
「歯車としての自分」の通常業務は、「従業員としてお店を回すこと」「目標に沿うようにパンを売ること」に注力することになると思います。
そのうちで、「お店を会社ではなく個人で運営している場合だったら、どうするか」ということも考えてみます。
考えるのは「パン屋 ITTIN」です。
「ポップを作るのに時間がかかるな。テンプレートやソフトを作って業務を効率化しよう。
いいのができたら他の従業員や他店に共有しよう」
「原材料の流通はどうなっているのかな、帳簿を見て、原価率を計算してみようかな。
どのパンがお店の売り上げに貢献しているのだろう?配置を考えよう」
「お客さんの年齢層や服装、買っていくパンの種類から、独自にマーケティングリサーチを行ってみよう」
「どうやら、主婦よりもOLっぽい人が多いみたいだ。客層に合わせたポップや店内装飾にしてみよう」
「このお店は駅から少し離れているよね。雨の日に傘の貸し出しができたらホスピタリティの向上になるのでは?店長に相談してみよう」
「火曜のお昼に来るあのお客さんは、体が不自由のようだ。来店されたらお声かけをしよう。バリアフリー仕様にできないかな?」
「作られているパンの個数は適正なのかな?パンの廃棄率を可視化するために、廃棄個数と原価率を組み合わせた計算表を作ってみようっと」
「既に会社で作られた計算表があるな。では、曜日や休祝日、天候を加味したデータで作ってみたらどうだろう?」
というような、歯車の業務の中でもお店を運営し、利益を出す上での、”自分なりの目線”が出てきますよね。
既に会社から与えられたツールやデータがあるかもしれませんが、その他に自分でも”ブランディング”の視点を持つことを意識するといいと思います。
いや、私はパン屋に勤めたことがありませんので、上の発想も超適当に思いついたものですけど。
もちろん役職で目にできる情報は異なるのですが、新入社員でも「株式会社 私」を作って、考えることができます。
上司が「自分で考えて仕事してね」と言うのは、この「株式会社 私」になることを求めているのです。
もちろん、「株式会社 私」の場合も、上司への報告・連絡・相談は欠かさずにするのが前提です。
上司からすると通常業務はもちろんのこと、「自分で問題点を見つけて、適切に上司に報告して、更にはその問題を自分で解決してくれる(与えられた以上の仕事を自ら見つけて率先して行う)」ような優秀な部下がいると非常に助かるので、上司や先輩は部下や後輩にそのようになってもらうにはどうしたらいいのかと常日頃頭を悩ませているのですよね。
こういったことを意識していけば、半年後には”重宝される人材”になるのではないかと思います。
さらにこの自己マネジメントを行っておくと、転職の際にも役立ちます。
せっかく組織に守られていて、さらにはお給料までもらえる状態で知識や技術を学べるのですから、遠慮なく存分にやると良いのではないでしょうか。
例の如く、お悩み解決になってなかったらすみません。
「新社会人(教わる方)が押さえるべきポイント」の中でリスクゼロ、ハイリターンな処世術は
「挨拶は自分から行う」「身だしなみはしっかり」です。
さて、今回の相談の「(自分で)考えて仕事するコツ」ですが、
◆「報告・連絡・相談」を行うことを意識する。
◆自分をマネジメントする。
が重要だと考えていることを先にお伝えしておきます。
◆「報告・連絡・相談」を行うことを意識する。
”報告・連絡・相談”、「自分で考えて仕事する」ことと反対じゃないか?と思われるかもしれません。
しかし、経験の浅い業務で、とかく「早く仕事を覚えなくては…」「ミスをしないようにしなくては…」「もたもたせずに、なるべく手早く仕事しなくては…」「気を利かせなくては…」ということばかりに意識が向いていては、前回の記事で述べたPDCAにおいての上司からのC(Check、評価)、A(Act、改善)が行われなくなり、逆に非効率なのです。
初めて経験する業務で、自分でPDCAを回せる技術や知識水準を最初から備えている、ということは稀ですしまずありません。
業務を覚えていく上で、一緒に上司への報告・連絡・相談を意識すると良いと思います。
・業務の習得効率が上がる。
・やらなくて済む失敗をやらなくて済む。
・失敗した時に上司に責任を取ってもらえる。
と”教わる”側にもメリットがありますが、上司側にとっても適切な報告・連絡・相談が行われるのは超絶なメリットなのです。
例外はあるにせよ、部下の失敗の責任を負うのは上司だからです。
クレームしかり、営業ミスしかり、社員が起こした問題が社員一人で対応できない事態になった場合直属の上司が。
部署で対応できない事態になった場合はもっと上のラインにいる偉い人が尻拭いをする責務があります。
なので、「自分で考えて仕事しろ」と上司が口で言っていても、上司の把握していない行動を行って成果を出せということではありません。
「自分で考えて仕事しろ」は、適切に報告・連絡・相談を行った上で、後述する「部下が自分でマネジメントすること」を期待しているのです。
例えば単純な例で、オフィスのデスクの上の書類が散らかっていたとします。
(このまま散らかしたままにしていたら、他の案件の書類と紛れてしまっていつか問題になりそう…。でも皆忙しそうだし、手の空いている自分が書類の整理をした方が、業務を効率化できるのでは…?)
と思ったとします。
この時、「いずれの場合も怒られる」前提で
・相談を行う
・実行し、後で報告する
・連絡報告相談を行わない
の3パターンをシミュレーションしてみます。
相談を行う場合、
□私「このデスクの書類、片づけてもいいですか」
上司「いやそんな暇ないの見たらわからないの?それ後にしてこっちの仕事手伝ってよ」
事前に相談をせず、事後に報告する場合、
□私「散らかっていた書類を整理しておきました」
上司「さっきすごい忙しかったの見ればわかるでしょ。そんなことしてる暇あったら手伝ってくれれば良かったのに。
それで〇〇の書類どこにやったの?明日必要になるんだけど早く探して」
相談を行わない場合、
□上司「あれ?片付いてる?」
私「それ、散らかっていたので、片づけました」
上司「それで、すぐ必要なんだけど ここに置いておいた〇〇の書類はどこ?まさか勝手に捨ててないよね?昨日忙しかったのにこんなことして時間潰してたの?インデックスの方法も違う、ウチはこういう並べ方しないの。後でやり直して」
「怒られパターン」はどれにも存在し、どの怒られパターンでも”私”は「上司に状況判断ができない奴だと思われたんだろうな…」と落ち込んでしまう結果になるのですが、ここで上司からの評価や感情を抜きにして”業務効率”で見てみます。
「相談あり」では上司に報告したことで怒られはしたもののすぐに誤りに訂正が入り、”自分がやるべき仕事”を指導してもらえ、その時適切でない仕事で時間が取られるのを防ぐことができました。
「事後報告」は問題にはなったものの、報告したことで上司が問題を把握できたため、対処する時間を設けることができました。
でも、事前に報告していたら怒られることはなかったですね。
「相談なし」は自分や上司の不要な仕事を増やしたり、重大な損失に繋がるようなリスクをいくつもはらんでいます。
また、部下が知らずに悪意なく起こしている問題をいつまでも上司が把握できない状況になり、いざ事が発覚した時に対処に追われることになりまねません。その時には手遅れになってしまっているかもしれません。
同じ「状況判断ができていない」状態でも、A>B>Cの順に効率的で、余計な仕事をしなくても良くなるのです。
上司にとって最も戦慄すべき事態は”悪意なく””報告なく”部下がおかした問題が後から噴出してくることです。
報告・連絡・相談が適切に行われていると、上司にとっても安心する要因になるのです。
自分の行動は上司に把握してもらい、いざという時にはしっかりとフォローしてもらいましょう。
◆「報告・連絡・相談」を行うタイミング
報告しろ連絡しろ相談しろと言われても、一体何を、いつ、誰に、どのように報告するのかという「タイミング」や「手段」がわからない人もいるのではないでしょうか。
例えば上司が忙しい時や接客中に、自分のやることがわからないからと「ちょっとすみません、お聞きしたいんですが」などと割り込んで指示を仰ぐのは好まれません。
上司や先輩にも自分の仕事があり、業務を阻害する流れではわずらわしく思われてしまうからです。
上司や先輩の業務を阻害しないタイミングで行われるのが一番望ましいです。
◆「報告・連絡・相談」の内容
「いったいなにを、どこまで」伝えるのか?という線引きがわからない、ということもあるのではないでしょうか。
私の場合は「自分の行動の果てに問題が起こった時、自分で尻拭いできる範囲を超えている時」を相談のラインに設定していますし、後輩にも同じことを言います。
すなわち、「あなたの仕事の失敗の責任は私が取る。しかし、報告が行われなかった失敗は自分で責任を取ること。自分で責任を負えない仕事については、全て私に報告してね」と。
「書類整理の仕事」という単純なお仕事でも、「整理しました」という声掛けを行っておくことで、重大な過失が起こった時に追跡がしやすくなるのです。
相談内容にも、
「ついさっきも失敗をして、クレームが来ないか不安」という記載がありますが、
後ほどクレームにつながるかもしれない事例は端的に上司に報告して情報を共有し、改善方法を仰ぐのが吉かと思います。
後でそのお客様からクレームが来た時に、対応した人が「何も知らない」状態から聞くよりも、
あらかじめ事情を知った上で応対した方が、よりスムーズにことが運ぶからです。
あるいは、質問者さんが「クレームが来ないといいなあ…」と判断しただけの事例でも、上司からすると「なんということだ!!早くお詫びにうかがわなければ!!」と判断する事例もあるかもしれません。
クレーム対応は初動が命。対応によってはマイナスをプラスに変えることもでき、従業員同士の報告連絡相談が、お客様の信用の向上にもつながります。
質問者さんが対処できないクレームは、大丈夫、上司が責任を取ってくれます。
しかし、事前に報告が行われていなければ、それはうまく機能しないのです。
◆自分をマネジメントする
などと偉そうなことを書いてしまいましたが、要は「組織の歯車としての自分」を意識するだけでなく、自分自身の能力のマネジメントも同時に行っていくということです。
組織というものは頭(社長)がいて、そこからツリーのような構造で分岐しています。
そしてそれぞれの部署や支店、店舗には必ず責任者に当たる人がいます。
そしてそれらの人の下には、”社員”である私やコメント者さんがいます。
社員数名の会社では社員と社長の距離が近い会社もあるかもしれませんが、組織というものは「縦の構造」です。
自分の直属の上司の上に、上司の上司、場合によってはさらにその上司…、その最終地点に社長がいます。
基本的に大元に社長(会社全体)が目指している目標があって、そこから部署での目標、店舗での目標が分岐しています。
そこで部署に割り当てられた役割、さらにその中で自分に割り当てられた役割があります。
これを実行するのが「組織の歯車」としての自分。
チェーン店のパン屋に勤めたとして、「店舗での売り上げは〇万で、お客さんに声かけをしたりポップを作って、この商品を△個売ってね」と店長から指示されたとします。
「歯車としての自分」の通常業務は、「従業員としてお店を回すこと」「目標に沿うようにパンを売ること」に注力することになると思います。
そのうちで、「お店を会社ではなく個人で運営している場合だったら、どうするか」ということも考えてみます。
考えるのは「パン屋 ITTIN」です。
「ポップを作るのに時間がかかるな。テンプレートやソフトを作って業務を効率化しよう。
いいのができたら他の従業員や他店に共有しよう」
「原材料の流通はどうなっているのかな、帳簿を見て、原価率を計算してみようかな。
どのパンがお店の売り上げに貢献しているのだろう?配置を考えよう」
「お客さんの年齢層や服装、買っていくパンの種類から、独自にマーケティングリサーチを行ってみよう」
「どうやら、主婦よりもOLっぽい人が多いみたいだ。客層に合わせたポップや店内装飾にしてみよう」
「このお店は駅から少し離れているよね。雨の日に傘の貸し出しができたらホスピタリティの向上になるのでは?店長に相談してみよう」
「火曜のお昼に来るあのお客さんは、体が不自由のようだ。来店されたらお声かけをしよう。バリアフリー仕様にできないかな?」
「作られているパンの個数は適正なのかな?パンの廃棄率を可視化するために、廃棄個数と原価率を組み合わせた計算表を作ってみようっと」
「既に会社で作られた計算表があるな。では、曜日や休祝日、天候を加味したデータで作ってみたらどうだろう?」
というような、歯車の業務の中でもお店を運営し、利益を出す上での、”自分なりの目線”が出てきますよね。
既に会社から与えられたツールやデータがあるかもしれませんが、その他に自分でも”ブランディング”の視点を持つことを意識するといいと思います。
いや、私はパン屋に勤めたことがありませんので、上の発想も超適当に思いついたものですけど。
もちろん役職で目にできる情報は異なるのですが、新入社員でも「株式会社 私」を作って、考えることができます。
上司が「自分で考えて仕事してね」と言うのは、この「株式会社 私」になることを求めているのです。
もちろん、「株式会社 私」の場合も、上司への報告・連絡・相談は欠かさずにするのが前提です。
上司からすると通常業務はもちろんのこと、「自分で問題点を見つけて、適切に上司に報告して、更にはその問題を自分で解決してくれる(与えられた以上の仕事を自ら見つけて率先して行う)」ような優秀な部下がいると非常に助かるので、上司や先輩は部下や後輩にそのようになってもらうにはどうしたらいいのかと常日頃頭を悩ませているのですよね。
こういったことを意識していけば、半年後には”重宝される人材”になるのではないかと思います。
さらにこの自己マネジメントを行っておくと、転職の際にも役立ちます。
せっかく組織に守られていて、さらにはお給料までもらえる状態で知識や技術を学べるのですから、遠慮なく存分にやると良いのではないでしょうか。
例の如く、お悩み解決になってなかったらすみません。
- 関連記事
