投資をしたことがない後輩から確定拠出年金の助言を求められたので

少し前に入社した後輩の女の子が、「確定拠出年金、会社から掛け金の配分を決めろって言われたんですけど、提出期限が迫ってるのにさっぱりわかりません。ITTINさん、助けてください」とのたまっておりましたので、素人が素人にアドバイスするという珍妙な現場になってしまいました。

ちなみに確定拠出年金について研修を受けてきた彼女に確定拠出年金についてどんな感想を持ったのか聞いてみたところ、「賭博ですよね」という言葉が返ってきました。
やっぱり、そうなんですよね。投資はやったことのない人からすればギャンブルなのです。

◆確定拠出年金とは

一応制度の説明をしておくと、確定拠出年金とは個人や会社が掛け金を拠出して自分の年金を運用できるものです。特別な事情がなければ60歳まで引き出せません。
別に必ずリスク運用をしなければいけないわけではなく、望むのなら全部定期預金に突っ込むということもできます。

個人型の確定拠出年金と企業型の確定拠出年金があり、私や後輩は会社が企業型確定拠出年金を採用しているので、企業型に強制加入しているという背景があります。

また、後輩は60歳まで年金運用期間が30年以上あります。
それを前提に話しました。


◆まずは複数の資産クラスを組み合わせて、投資する配分を決めること

小難しい商品名の一覧を見て「異国語みたいです」とうんうん唸っていたので、まずは商品名ではなく、「別々の資産を組み合わせて、資産の配分を決めようね」とアドバイスしました。

商品のラインナップを見るのは最後。
まずは国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の配分を決めてみよう、と。

一般的には債券よりも株式の方が値動きが大きい(=リスクが大きい)ので、相場変動時の値動きをゆるやかにしたい時は債券を多めに、逆にリスクを取っても良ければ株式を多めに入れるといいよとお話しておきました。

心の底では「確定拠出年金は運用益に対して非課税だし私なら若ければ外国株式100%にするなあ」と、思いはしたのですがもちろんそんなオタクっぽいことは言えず。
株式:債券=50:50(セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを参考にしました)、もしくは変動幅が大きくなるのが問題なければ70:30もアリだと無難な配分を例としてそれとなく話しておきました。

見せてもらった研修資料にもいろいろ書いてありましたが絶対わからんだろうなという書き方。実際全然わからなかったそうです。

◆運用中の損が必ずしも将来受け取る時にマイナスに作用するとは限らないこと
◆新興国はリスクが大きいということ
◆運用益が非課税であること

どうせ60歳までは引き出せません。
リスクの大きい資産は途中ガンガン下落した時に下で拾い集めて、その後上昇した時、リスクの低い資産よりもグーンと伸びるのが期待できる。
…ので、運用途中の損失が必ずしも受け取る時の損と結びつくとは限らないよ。と伝えておきました。
(もちろん損失を被る可能性があることを理解しているのを確認した上での話ですよ)

国内株式、国内債券、外国株式、外国債券のうち振れ幅が最も大きいのは外国株式で、
外国株式には先進国株式の他、新興国株式に投資するものがあること。

このうち新興国はナントカショックが起きた時の下落率が他の資産より大きいかもしれないね、と呟いておきました。

もっとも、新興国投資は確かにリスクも大きいのですが、これを警戒して新興国比率を少なめにする投資家もいれば、この振れ幅を逆にチャンスと捉える投資家もいますよね。
私自身は新興国はマイファンドでリスク取ってるのとファンドのコストが高いので、確定拠出年金は先進国株式多めですが…
と独り言。


通常であれば出た利益に課税されてしまうのですが、確定拠出年金では課税されないので私は全部運用に回してて定期預金配分はゼロだよと伝えておきました。

◆歳を取るにつれて債券の比率を上げること

リスクの大きい資産を多めにしていると、定年間際にナントカショックが起きて下落した時に資産が多く毀損してしまいます。

今の若いうちは株式の比率を多めにしてもいいですが、年齢を経るに伴ってリスクの少ない資産が多めになるように配分をシフトしていくと良いかもしれないねえとお話しておきました。


◆パッシブファンドをそれとなく

配分を決めたらそれに投資する商品を選ばなくてはいけないのですが、
幸いなことに後輩に配布されていた商品一覧は、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、バランス型で分類してくれていたので、何のファンドがどの資産クラスに投資するものなのかわかりやすかったです。
しかも信託報酬や運用スタイルの付加情報も!
相変わらず小さい字で書きやがってこの!(心の声)

同じ資産クラス内ならこういうパッシブ運用の信託報酬の低いものがいいかもね、と独り言を呟きながら外国株式の低コストインデックスファンド(指数と連動する運用を目指す投資信託)をそれとなく指さしておきました。

もちろん人様の運用に口出しするつもりはありませんので、独り言を呟いただけですよ。
ただアクティブファンド(指数を上回る成績を目指すファンド)は高コストゆえ、選びたいと自らの意思で思えるマニアな人が選ぶものでしょう。





途中で仕事が忙しくなり尻切れトンボになってしまったので話は上記のところで終わってしまったのですが、
私が新入社員の時はマジでわけわからんで失敗してしまったので、まあ私のように「わからないから適当に選んじゃお!」という道をこれから始める後輩が辿るのは避けさせたい。


◆雑感

しっかし、最近の投信の低コスト競争によって、確定拠出年金のラインナップを見てもあんまり信託報酬が安いとは思えなくなってきたなあ。
以前は年金用ラインナップだと一般のファンドより圧倒的に安く運用できると思ったものだが、久しぶりにラインナップ見たら確かに安いは安かったんだけど…、たわらノーロードとか三井住友・DC全海外インデックスファンドとか使っていいならバランスファンドとか自分でもっと低コストで作れそうだ。
(もちろん、既存のバランスファンドよりは安いんだけどあんまり変わらないような…)

時代は変わっていくんだなあ。。


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No title

こんにちはIttinさん

Ittinさんは面倒見がいいですね
アドバイスに苦労した様子が伺えます
なかなか難しいものですよね
ブログやってると僕なんかに運用のアドバイスを聞いてくる人がいますがこっちも素人なのに資産運用のアドバイスなどしたくはありません

うちの会社は今どき確定給付年金なので基金で勝手に運用されてしまいます
アベノミクス前は積み立て不足で問題になってました
前時代の高給与社員の年金を低所得の僕が支える形です
企業年金があるのはありがたいですが、僕が貰う段階で積み立て不足がどうのと騒がれても困るので自分の責任で運用できる確定拠出年金にして欲しいなと思う次第です

ITTIN嬢が

素人とか・・・
プロ彼女レベルの違和感が・・・w

確定拠出年金、政府が目論む恐ろしき「貯蓄税」&「死亡消費税」制度が始まるとどうなるんだろう?という素朴な疑問です。

そもそも、、学生時代の分を全額支払っていない、会社が企業DCやってくれてない私には関係ない話ですが。

頼りになる先輩!

ITTINさん、こんばんは.
後輩からするとめっちゃ頼りになる先輩ですね!素敵っす!

うちの職場ではDCが導入される予定はないですが、そうなった場合真っ先に質問されると思われ、参考になりました~

No title

こんばんは(^^)

夫が公務員なので確定拠出年金は関係ないなぁと思っていたら、システムが変わったんですね。
専業主婦で公的年金が少ないとわかってるので、加入したい気持ちも少し・・・。
独身時代の貯金あり、夫名義で財形してて、その他に自分で積み立てて行ける分はある。
でもこの先何があるかわからない。したくないけど離婚もあるかも…。
うーん・・・悩みどころです(゚Д゚)ノ笑

ただ、私も後輩さんと同じで、ギャンブル・・・とまでは言わないですが、投資は怖い部分もあります。
知らないから怖いんですよね。
きちんと調べて知識をつけていけばそういう気持ちも解消されていくのでしょうけど^^

安定した収入と資産がある人の多くが行っている投資なので、メリットや今後の生活の対策にもなるのだろうと思うし。
これを機に調べてみようかなぁと思いました。

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: No title

> よよよさん

こんにちは!

> Ittinさんは面倒見がいいですね
> アドバイスに苦労した様子が伺えます
> なかなか難しいものですよね
> ブログやってると僕なんかに運用のアドバイスを聞いてくる人がいますがこっちも素人なのに資産運用のアドバイスなどしたくはありません

女の子には優しいのですww
確かに変に立ち入ると後で相手方が損失を被った時にトラブルになるかもしれないので、最初から線を置いておくのもアリだと思いますねえ。私も「こうしなよ」とは言えませんでした。

> うちの会社は今どき確定給付年金なので基金で勝手に運用されてしまいます
> アベノミクス前は積み立て不足で問題になってました
> 前時代の高給与社員の年金を低所得の僕が支える形です
> 企業年金があるのはありがたいですが、僕が貰う段階で積み立て不足がどうのと騒がれても困るので自分の責任で運用できる確定拠出年金にして欲しいなと思う次第です

確かに、確定拠出年金なら過去の積立分に対して支払われますし、自己責任の結果ということで損失もある程度納得できますものね…。
リスクが個人に全て降りかかるような制度はやめてほしいものです。

コメントありがとうございます!

Re: ITTIN嬢が

> coward70さん

こんにちは!

> 素人とか・・・
> プロ彼女レベルの違和感が・・・w

意味をググってしまった…そんな大した者ではw

> 確定拠出年金、政府が目論む恐ろしき「貯蓄税」&「死亡消費税」制度が始まるとどうなるんだろう?という素朴な疑問です。

決定事項ではないのでなんとも言えませんが、貯蓄税などは実際始まっても今行っている資産分散が有効なんじゃないでしょうか?国債が課税対象でなかったら実質無リスクで資産保全できそうです。
リスク資産に課税が始まったら…と考えるときりがないですが…

> そもそも、、学生時代の分を全額支払っていない、会社が企業DCやってくれてない私には関係ない話ですが。

個人型DCという選択肢もありますしね、やるかどうかは別として調べるだけならアリじゃないでしょうか。
企業型は企業型で、商品ラインナップが限定的でコスト的にあまりうまみがなくなってきました(笑)

コメントありがとうございます!

Re: 頼りになる先輩!

> くは72さん

こんにちは!

> 後輩からするとめっちゃ頼りになる先輩ですね!素敵っす!
> うちの職場ではDCが導入される予定はないですが、そうなった場合真っ先に質問されると思われ、参考になりました~

女子には優しいのですよ(笑)
DCが始まって質問責めにされるくは72さんが想像できますw
その時は、ちんあおラップを…(*´∀`*)

コメントありがとうございます!

Re: No title

> 道産子さん

こんにちは!

> 夫が公務員なので確定拠出年金は関係ないなぁと思っていたら、システムが変わったんですね。
> 専業主婦で公的年金が少ないとわかってるので、加入したい気持ちも少し・・・。
> 独身時代の貯金あり、夫名義で財形してて、その他に自分で積み立てて行ける分はある。
> でもこの先何があるかわからない。したくないけど離婚もあるかも…。
> うーん・・・悩みどころです(゚Д゚)ノ笑

悩みどころですなあ…。
今後DCの対象者が増える方向で法改正が検討されているという情報もありますのでアンテナを張っておくだけでいいかもしれません。
ただ原則60歳まで引き出せないので、余剰資金がない場合は逆にリスキーかと。

> ただ、私も後輩さんと同じで、ギャンブル・・・とまでは言わないですが、投資は怖い部分もあります。
> 知らないから怖いんですよね。
> きちんと調べて知識をつけていけばそういう気持ちも解消されていくのでしょうけど^^

「減る可能性がある」という意味では心の準備をしておいた方が良い気もしますね。
運用をする時、自分の行動は最終的に、自分の中のリスク許容度と向き合う作業に収斂していく気がします。

> 安定した収入と資産がある人の多くが行っている投資なので、メリットや今後の生活の対策にもなるのだろうと思うし。
> これを機に調べてみようかなぁと思いました。

DCは税制的に優遇されているので、長期投資のためのお金で かつ60歳まで使わないのであれば一考の余地ありかと。
やるかどうか、対象かどうかは別として、調べて存在を知っておくだけでも良いと思います。(*´エ`*)

コメントありがとうございます!

Re: No title

> 鍵コメさん

初めまして、こんにちは!

うおおお!丁寧なご挨拶、嬉しきお言葉、更にブログのリンクまで!!
ありがとうございますヽ(*´∀`*)ノ.+゚!
もちろんリンクフリーでございます、ご報告ありがとうございます~。

お互いお金のことについても、まったりのんびりやっていきましょう~(o´∀`o)

コメントありがとうございます!

No title

アメリカでは、従来の国が補償する年金制度から401kに変わった世代は、65才を過ぎても働いている率が上がりました。年金受給額が市場に左右されて元本保証がないため、いつまでたってもリタイヤできないんです。実際にもアメリカ人はパートなどに勤務形態で死ぬまで働いています。
証券会社のiDeCoは、色々キックバックがあってお勧めしたいのも分かりますが...

Re: No title

> 名無しさん

こんばんは!

> アメリカでは、従来の国が補償する年金制度から401kに変わった世代は、65才を過ぎても働いている率が上がりました。年金受給額が市場に左右されて元本保証がないため、いつまでたってもリタイヤできないんです。実際にもアメリカ人はパートなどに勤務形態で死ぬまで働いています。

日本はDC関係なく年金受給年齢もどんどん後ろへ後ろへ~受給額減らそ~という感じなので、日本もそうなりそうですね。
リスク資産を多額持つのもリスクがありますが、資産を円だけで持つという選択もそれなりにリスクを負うものだろうと思いますので、「安心」な方法など存在しないのだろうと思ってます。結局、個人が一番自分に合っている(と思う)方法を選択するしかないのですよね。

> 証券会社のiDeCoは、色々キックバックがあってお勧めしたいのも分かりますが...

私の会社は企業型DCですので、iDeCoは無関係ですね。
いDeCoは調べたい人が調べ、入りたい人が入ればよいのだと思います。
ただまあ選択肢自体が増えたこと自体は歓迎することだと思っていますよ!

コメントありがとうございます!
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プロフィール

ITTIN

Author:ITTIN
会社員地味子。2016年12月にひっそりと結婚。
独身時資産は2500万くらいあるよ。
資産公開・内訳
<推移>( )内は前年比
2009年23歳 238万(+202万)
2010年24歳 498万(+260万)
2011年25歳 720万(+222万)
2012年26歳1032万(+312万)
2013年27歳1369万(+337万)
2014年28歳1738万(+369万)
2015年10月2000万円達成

2016年2月、本を出したよ。
素敵なレビューを書いていただき感謝!
書評一覧

29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた




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