「お金が貯まる財布」はあるのか
よくマネー雑誌の特集などでは「貯まる人の財布は…」みたいな企画をやっているので、見つけたら読みます。
いわく、お金の貯まる人の財布に多いのは、
・長財布(お札にしわがつかない)
・レシートが入っていない、もしくはレシートが整理されて入っている
・カード類は必要最小限で、余計なものは入ってない
・ブタ財布(小銭やレシートでパンパンの財布)ではない
・お札は向きを揃えて入れられている
・「質の良い財布」「本人にとって使いやすい財布」「気に入った財布」である
・財布の持ち主は財布内の金額を把握している
・できれば黄色系(風水的に良いらしい)
というのがよく見る特徴かなあ。
およそ、こういった企画では「貯まる人の財布の特徴」を検証した結果、「彼らのような”お金の貯まる財布”にして、きちんとカードやレシートを整理して、お財布を大事に扱いましょうネ。そうすればあなたもきっと貯め上手になりますよ!」という結論で締められることが多いのですが、
でも私はこの要因と結果は逆ではないかと思うんですよね。
「財布を大事にするからお金が貯まる」のではなく、「お金を貯める人は結果として財布を大事にする」のではないかと思います。
”見た目のテク”だけ真似てもお金の貯まる人にはなりません。
「なぜそうなるのか」というところまでひも付けないと、行動から期待される結果=貯蓄に結びつく となる根拠は脆弱です。
というのも、「お財布とはお金を管理するための優秀な機能を果たしているツール」なのです。
「この財布、天国に行っちまったかあちゃんがくれたものなんだ…」「この財布、ずっと憧れてて初任給で買ったんだ…」とかいう特別なものでない限りは、ただのツールに過ぎない。
できる人を真似してよい道具を揃えたからと言って、実力がつくわけではありません。
イチローが使っているものと同じバットを買っても、バットを振らなければ野球はうまくならない。
道具を真似するよりも 彼のフォームやトレーニング内容、食事など「手法」を研究し、自分で実践する方がより効率的に成長できるはず。
貯蓄の基礎ができていない人に「貯蓄できている人を真似して長財布を買って、貯め上手になろうネ」というのは、
自炊をしない人に向かって「圧力鍋を買って料理上手になろう」とアドバイスするのと同じことではないか。
料理にしろ、スポーツにしろ、趣味にしろ。
力がついてくると道具をうまく使えるようになってくるし、それを昇華させたいと思えばよい道具に手が伸びるのである。
貯金や支出のコントロールも、同じことだと思っています。
貯蓄力の高い人が使う財布も結果、「よい財布」になるのではないか。
ということを考察した上で、財布について考えてみる。
財布を「お金に関するあれこれをしまっておくもの」ではなく、「資産や情報を管理するためのもの」と捉えれば、冒頭で示した「貯まる人の財布の特徴」にも得心がいきます。
風水の要素以外は全て管理のしやすさに直結する長所ばかりです。
貧困(飢餓)で亡くなる方の部屋からはなぜか小銭が見つかるらしい、という噂も耳にするが(この情報が本当かどうかは不明)、お金の管理というのは生きていく上で重要な要素なのだと思う。
◆ちなみに、私の財布
すげーどうでもいい話題をぶっこみますが、
私の財布は二つ折りのコンパクトなもの。
入手経路は、自分で買ったのではなく「いただきもの」です。
なのでお財布のお値段は知らないし、気にしたこともないな。
大学入学のお祝いに親戚にもらったものだったと記憶しているので、正確には覚えてないが多分…10年くらいは使っているかもしれぬ。小銭入れに仕切りもあって、とても使いやすいので愛用しています。
なお、この前プレゼントしてくれた親戚に会った時に「まだ使ってるよ~」と財布を取り出して見せたところ、「あら~」とメッチャ嬉しそうにしておりました。ふっふ。
カードの類はクレジットカード1枚、保険証、運転免許証、電子マネー、株主優待券、クオカード、よく使うお店のポイントカード2~3枚入っています。
レシートは店でもらったらザックリと小銭入れに突っ込むが、10日に1回途中経過家計簿をつけるので、そのタイミングで財布の中のレシートは排除される。
わずかばかりの現金のほかに、おみくじについてきた金運を高めるというねこが2匹入っている。
ありがたく6年ほど私の財布内に鎮座している守り神なのだ。
ちなみに左のねこは一回逃走を許したが、ふとした拍子にあらぬところから出てきたのでまた入れてある。
アップにして撮ったので大きく見えるが、実際は小指の爪ほどの大きさなので邪魔にはならない。

普段はエビデンスがどーのと理屈っぽい文章を書いているが、こう見えてゲン担ぎする派なのだよ。
日本の建築物の中で一番静謐で美しいと感じるのは神社だ。
◆個人的な財布への思い
「財布だけは質のいいブランドもので持て」「財布の値段は年収に比例するぞ、ケチるな」とはよく聞くのだが、
私は極端な話、自分が管理しやすく、それなりにしっかりした丈夫なものであれば、なんでもいいんじゃないかと思うのよ。
というのも、
「財布そのものの値段よりも中身の方が多くあれ」という思いがあるのです。
中身の伴わないものにお金をかけることほど、虚栄を感じるものはない。
高い財布に変えれば中身が反映されてお金持ちになるのかというと、そういうわけでもないだろうし。
紛失やオヤジOL…OL狩りに遭う盗難リスクを考えれば、必要以上の現金を補充するべきでもない。
(もっとも、緊急時や災害時に備えてもう少し現金を持っておかないとな~とは思ってはいるの…)
お金を増やすのは、自分自身の労働や選択。
お金が出ていくのは、自分の消費行動の結果。
お財布のせいではないのだ。
「お金の居心地のよい財布を作れ」と言われるが、お金の居心地の良さを潜在的に決めるのは自分自身なのである。
というわけで、機能やデザインが自分好みの最高の財布だ、これは一生の付き合いになる運命の財布だ、と思うくらい気に入ったものなら高くてもよいと思います。
しかし、「社会人だから」、「ブランドじゃないと恥ずかしいから」、「みんな持ってるから」、「高い財布を買うと年収上がるらしいから」などの見栄や虚栄心や ロジックが不明瞭なジンクスのために高級な財布を購入しても、お金は増えない。と思う。
誤解のないように言っておくと、高価な財布が悪いと言っているわけじゃないんやで。
「この財布に釣り合う人間になろう」と努力できる人もいるだろうし、それが個人にとって思い入れのあるブランドであればとやかく言うのも無粋。ブランドものは得てしてハズレも少なく使い勝手がよいし、値段に見合い長持ちもする。
安かろう悪かろうの財布が良いというわけではない。
つまり結論を一言で述べると、
その財布が使いやすいか、自分が気に入っているかどうかが大事なのではないかと思う。
……ああ!
これまでの冗長な文章いらんくらいシンプルな結論になっただ…!
でもせっかく書いたから載せるね。
・長財布(お札にしわがつかない)
・レシートが入っていない、もしくはレシートが整理されて入っている
・カード類は必要最小限で、余計なものは入ってない
・ブタ財布(小銭やレシートでパンパンの財布)ではない
・お札は向きを揃えて入れられている
・「質の良い財布」「本人にとって使いやすい財布」「気に入った財布」である
・財布の持ち主は財布内の金額を把握している
・できれば黄色系(風水的に良いらしい)
というのがよく見る特徴かなあ。
およそ、こういった企画では「貯まる人の財布の特徴」を検証した結果、「彼らのような”お金の貯まる財布”にして、きちんとカードやレシートを整理して、お財布を大事に扱いましょうネ。そうすればあなたもきっと貯め上手になりますよ!」という結論で締められることが多いのですが、
でも私はこの要因と結果は逆ではないかと思うんですよね。
「財布を大事にするからお金が貯まる」のではなく、「お金を貯める人は結果として財布を大事にする」のではないかと思います。
”見た目のテク”だけ真似てもお金の貯まる人にはなりません。
「なぜそうなるのか」というところまでひも付けないと、行動から期待される結果=貯蓄に結びつく となる根拠は脆弱です。
というのも、「お財布とはお金を管理するための優秀な機能を果たしているツール」なのです。
「この財布、天国に行っちまったかあちゃんがくれたものなんだ…」「この財布、ずっと憧れてて初任給で買ったんだ…」とかいう特別なものでない限りは、ただのツールに過ぎない。
できる人を真似してよい道具を揃えたからと言って、実力がつくわけではありません。
イチローが使っているものと同じバットを買っても、バットを振らなければ野球はうまくならない。
道具を真似するよりも 彼のフォームやトレーニング内容、食事など「手法」を研究し、自分で実践する方がより効率的に成長できるはず。
貯蓄の基礎ができていない人に「貯蓄できている人を真似して長財布を買って、貯め上手になろうネ」というのは、
自炊をしない人に向かって「圧力鍋を買って料理上手になろう」とアドバイスするのと同じことではないか。
料理にしろ、スポーツにしろ、趣味にしろ。
力がついてくると道具をうまく使えるようになってくるし、それを昇華させたいと思えばよい道具に手が伸びるのである。
貯金や支出のコントロールも、同じことだと思っています。
貯蓄力の高い人が使う財布も結果、「よい財布」になるのではないか。
ということを考察した上で、財布について考えてみる。
財布を「お金に関するあれこれをしまっておくもの」ではなく、「資産や情報を管理するためのもの」と捉えれば、冒頭で示した「貯まる人の財布の特徴」にも得心がいきます。
風水の要素以外は全て管理のしやすさに直結する長所ばかりです。
貧困(飢餓)で亡くなる方の部屋からはなぜか小銭が見つかるらしい、という噂も耳にするが(この情報が本当かどうかは不明)、お金の管理というのは生きていく上で重要な要素なのだと思う。
◆ちなみに、私の財布
すげーどうでもいい話題をぶっこみますが、
私の財布は二つ折りのコンパクトなもの。
入手経路は、自分で買ったのではなく「いただきもの」です。
なのでお財布のお値段は知らないし、気にしたこともないな。
大学入学のお祝いに親戚にもらったものだったと記憶しているので、正確には覚えてないが多分…10年くらいは使っているかもしれぬ。小銭入れに仕切りもあって、とても使いやすいので愛用しています。
なお、この前プレゼントしてくれた親戚に会った時に「まだ使ってるよ~」と財布を取り出して見せたところ、「あら~」とメッチャ嬉しそうにしておりました。ふっふ。
カードの類はクレジットカード1枚、保険証、運転免許証、電子マネー、株主優待券、クオカード、よく使うお店のポイントカード2~3枚入っています。
レシートは店でもらったらザックリと小銭入れに突っ込むが、10日に1回途中経過家計簿をつけるので、そのタイミングで財布の中のレシートは排除される。
わずかばかりの現金のほかに、おみくじについてきた金運を高めるというねこが2匹入っている。
ありがたく6年ほど私の財布内に鎮座している守り神なのだ。
ちなみに左のねこは一回逃走を許したが、ふとした拍子にあらぬところから出てきたのでまた入れてある。
アップにして撮ったので大きく見えるが、実際は小指の爪ほどの大きさなので邪魔にはならない。

普段はエビデンスがどーのと理屈っぽい文章を書いているが、こう見えてゲン担ぎする派なのだよ。
日本の建築物の中で一番静謐で美しいと感じるのは神社だ。
◆個人的な財布への思い
「財布だけは質のいいブランドもので持て」「財布の値段は年収に比例するぞ、ケチるな」とはよく聞くのだが、
私は極端な話、自分が管理しやすく、それなりにしっかりした丈夫なものであれば、なんでもいいんじゃないかと思うのよ。
というのも、
「財布そのものの値段よりも中身の方が多くあれ」という思いがあるのです。
中身の伴わないものにお金をかけることほど、虚栄を感じるものはない。
高い財布に変えれば中身が反映されてお金持ちになるのかというと、そういうわけでもないだろうし。
紛失や
(もっとも、緊急時や災害時に備えてもう少し現金を持っておかないとな~とは思ってはいるの…)
お金を増やすのは、自分自身の労働や選択。
お金が出ていくのは、自分の消費行動の結果。
お財布のせいではないのだ。
「お金の居心地のよい財布を作れ」と言われるが、お金の居心地の良さを潜在的に決めるのは自分自身なのである。
というわけで、機能やデザインが自分好みの最高の財布だ、これは一生の付き合いになる運命の財布だ、と思うくらい気に入ったものなら高くてもよいと思います。
しかし、「社会人だから」、「ブランドじゃないと恥ずかしいから」、「みんな持ってるから」、「高い財布を買うと年収上がるらしいから」などの見栄や虚栄心や ロジックが不明瞭なジンクスのために高級な財布を購入しても、お金は増えない。と思う。
誤解のないように言っておくと、高価な財布が悪いと言っているわけじゃないんやで。
「この財布に釣り合う人間になろう」と努力できる人もいるだろうし、それが個人にとって思い入れのあるブランドであればとやかく言うのも無粋。ブランドものは得てしてハズレも少なく使い勝手がよいし、値段に見合い長持ちもする。
安かろう悪かろうの財布が良いというわけではない。
つまり結論を一言で述べると、
その財布が使いやすいか、自分が気に入っているかどうかが大事なのではないかと思う。
……ああ!
これまでの冗長な文章いらんくらいシンプルな結論になっただ…!
でもせっかく書いたから載せるね。
