収入を増やすか、支出を減らすかという比較
資産(というより預貯金)を増やすために、よく「収入を増やすか、支出を減らすか」という比較がなされることがあります。
ある人は「若い時に自己投資して収入を得る力を身に着け、将来的に稼ぎ続ける方がいい。チマチマ節約するより圧倒的にリターンが期待できる。支出削減には0円という限界があるけれど、収入増にはいくらまでという限界がない。たかだか数十円や数百円を惜しんで節約に勤しむより、1000円を稼げばいいじゃないか。」とし、
またある人は「収入は努力や自己投資をしても必ずしも増えるとは限らないが、節約は確実に、誰でも、簡単に行える。実るかどうかわからない収入アップを狙うよりも、支出を減らす方が簡単で確実じゃないか。」としたご意見も拝見したことがあります。
当ブログにも、「月収15万円の人に節約を説くのは、ほぼ間違い。収入が低い場合は収入を増やす努力をした方が、努力に対するリターンが高い」といったご意見をいただいたことがあります。
こういったご意見を拝見して思うのですが、収入増と支出減、この二つはどちらかを試みることでどちらかが破綻するような、相反するものなのでしょうか。
私はこれらが相反するものだとは思わないので、両立が可能だと思うのです。
収入増は多くの場合、労力や時間、努力、知識、場合によってはコストをかけて行うものですが、支出の削減においてこれらが必要になることはほとんどありません。
収入アップは確かに努力や勉強をしたり、リスクを取っても必ずしもリターンに繋がるとは限りませんが、種まきしておいたり道を模索しておけば、得た知識や技能や資産が数年後の自分に活きてくる可能性もあります。
対して節約なんてタダで挑戦できますし、これを始めるにあたって何百時間と勉強して得るような大層な知識や技能などいりません。学生でもできます。
(「FPの知識や資格を得たい」などの具体的目標を達成するには労力や時間が要りますが、節約すること自体にはFPの資格は要らず、それこそ今からでも始められます。)
資産を増やしたいのなら、「どちらがよい」として見切りをつけるよりも、同時に挑戦すればより効率的ではないでしょうか。
こんなことを書くと、
「例えば節約のために一駅の距離を歩くなら、移動を電車にしてその時間分+αを労働する方が稼げるのではありませんか。」
「数十円安い野菜を遠いスーパーに買いに行くのに、最寄りのスーパーで買う場合と比べて20分余計に時間がかかるとする。その20分を副収入のための勉強に充てた方が将来的なリターンは高いのではないですか。節約に費やす時間があるなら、自己投資の勉強に充てた方がいいに決まっている。」
という「自己投資するべき派」の方から質問やコメントが来るかもしれません。
そもそも、自己投資のための貴重な時間を代償にするような、コストパフォーマンスの悪い節約などせんでよいと私は思います。
例えば、深夜まで残業のあるヘトヘトの一人暮らしサラリーマンに、自炊を説く必要はないということです。
そのサラリーマンに、数十円安い野菜のために20分時間のかかるスーパーに行けとは言わない。
またそれは、「節約を蔑ろにして浮いた時間を”必ず”リターンを得るための投資の時間に費やすこと」が前提であるわけで、そう都合よく残業が発生したり、都合よく勉強の時間に充てられるものなのでしょうか。
そうならそうでぜひ実践すれば良いと思いますが、電車の移動で浮いた5分を惜しんで勉強に充てられる人は受験生を除きごく少数だと考えます。
節約とは、頑張るものではない。浪費を減らして自分がラクをするためのものだと私は思っています。
いわば、目標を達成するためのツール(技能)の一つです。
暖房器具をW数の小さい器具に変えるとか、コンビニでのチョコチョコ買いをやめるとか、ATMに行く回数を月1回までにするとか、そういった「時間のかからない節約」「時間も節約できる節約」も節約の一つです。
手数料や無駄遣いも減って、時間も得ることができる。
同じ時間やリターンで、より低コストな暮らしができる。
これも立派な節約であって、時間や労力がかかるものや自分の生活に合わないものはリストラすれば良く、自分に合う方法だけを選択すれば良いのではないかと思います。
また、逆に
「副収入への挑戦は失敗するリスクがあるのだから、節約の方がノーリスクに決まっているじゃないか。」
という「節約一辺倒派」の方もいらっしゃると思いますが、それならそれでその人の考え方なので、良いと思います。
副収入を得なきゃ~と言っても、結構難しいし。
けれど、そこまで労力をかけたり、リスクを取らなくてもほんの少しの副収入を得る道はあるかもしれない。
将来に活きてくるかもしれない。
お金やリスクをかけなくても構いませんが、「その道だけ模索しておく」「意識しておく」だけでも違ってくるかもしれません。
個人的には、とりわけ「高収入の人(お金持ち)は稼ぐ力があるので、節約は必要ない」という主張はあまり意味はないのではないかと考えています。
なぜなら、「支出減」の考え方は「可処分所得(手取り収入)の範囲内で暮らす技能」に繋がるものだからです。
収入が今よりもガクンと落ちた時、所得に合わせて生活水準を変えられない(下げられない)人は、見栄や便利やかつての優雅な生活を捨てられず、貯金を食いつぶして淘汰されていくだけです。
節約(支出の削減)とは、「収入減」という万が一の事態が訪れた時に対応するための有効な考え方の一つであると考えるので、収入の多寡に「どちらがよい」と決めることは、あまり意味がないと思うのですよね。
まあ、これが正しいという主張ではなくて、私がそう思うってだけなんですけど。
使う時には使いたいし、人生は必要なことにお金を使って楽しみたい。
いずれにせよ、収入を増やすも支出を減らすも、「自分に合った方法」を探していきたいものですね。
またある人は「収入は努力や自己投資をしても必ずしも増えるとは限らないが、節約は確実に、誰でも、簡単に行える。実るかどうかわからない収入アップを狙うよりも、支出を減らす方が簡単で確実じゃないか。」としたご意見も拝見したことがあります。
当ブログにも、「月収15万円の人に節約を説くのは、ほぼ間違い。収入が低い場合は収入を増やす努力をした方が、努力に対するリターンが高い」といったご意見をいただいたことがあります。
こういったご意見を拝見して思うのですが、収入増と支出減、この二つはどちらかを試みることでどちらかが破綻するような、相反するものなのでしょうか。
私はこれらが相反するものだとは思わないので、両立が可能だと思うのです。
収入増は多くの場合、労力や時間、努力、知識、場合によってはコストをかけて行うものですが、支出の削減においてこれらが必要になることはほとんどありません。
収入アップは確かに努力や勉強をしたり、リスクを取っても必ずしもリターンに繋がるとは限りませんが、種まきしておいたり道を模索しておけば、得た知識や技能や資産が数年後の自分に活きてくる可能性もあります。
対して節約なんてタダで挑戦できますし、これを始めるにあたって何百時間と勉強して得るような大層な知識や技能などいりません。学生でもできます。
(「FPの知識や資格を得たい」などの具体的目標を達成するには労力や時間が要りますが、節約すること自体にはFPの資格は要らず、それこそ今からでも始められます。)
資産を増やしたいのなら、「どちらがよい」として見切りをつけるよりも、同時に挑戦すればより効率的ではないでしょうか。
こんなことを書くと、
「例えば節約のために一駅の距離を歩くなら、移動を電車にしてその時間分+αを労働する方が稼げるのではありませんか。」
「数十円安い野菜を遠いスーパーに買いに行くのに、最寄りのスーパーで買う場合と比べて20分余計に時間がかかるとする。その20分を副収入のための勉強に充てた方が将来的なリターンは高いのではないですか。節約に費やす時間があるなら、自己投資の勉強に充てた方がいいに決まっている。」
という「自己投資するべき派」の方から質問やコメントが来るかもしれません。
そもそも、自己投資のための貴重な時間を代償にするような、コストパフォーマンスの悪い節約などせんでよいと私は思います。
例えば、深夜まで残業のあるヘトヘトの一人暮らしサラリーマンに、自炊を説く必要はないということです。
そのサラリーマンに、数十円安い野菜のために20分時間のかかるスーパーに行けとは言わない。
またそれは、「節約を蔑ろにして浮いた時間を”必ず”リターンを得るための投資の時間に費やすこと」が前提であるわけで、そう都合よく残業が発生したり、都合よく勉強の時間に充てられるものなのでしょうか。
そうならそうでぜひ実践すれば良いと思いますが、電車の移動で浮いた5分を惜しんで勉強に充てられる人は受験生を除きごく少数だと考えます。
節約とは、頑張るものではない。浪費を減らして自分がラクをするためのものだと私は思っています。
いわば、目標を達成するためのツール(技能)の一つです。
暖房器具をW数の小さい器具に変えるとか、コンビニでのチョコチョコ買いをやめるとか、ATMに行く回数を月1回までにするとか、そういった「時間のかからない節約」「時間も節約できる節約」も節約の一つです。
手数料や無駄遣いも減って、時間も得ることができる。
同じ時間やリターンで、より低コストな暮らしができる。
これも立派な節約であって、時間や労力がかかるものや自分の生活に合わないものはリストラすれば良く、自分に合う方法だけを選択すれば良いのではないかと思います。
また、逆に
「副収入への挑戦は失敗するリスクがあるのだから、節約の方がノーリスクに決まっているじゃないか。」
という「節約一辺倒派」の方もいらっしゃると思いますが、それならそれでその人の考え方なので、良いと思います。
副収入を得なきゃ~と言っても、結構難しいし。
けれど、そこまで労力をかけたり、リスクを取らなくてもほんの少しの副収入を得る道はあるかもしれない。
将来に活きてくるかもしれない。
お金やリスクをかけなくても構いませんが、「その道だけ模索しておく」「意識しておく」だけでも違ってくるかもしれません。
個人的には、とりわけ「高収入の人(お金持ち)は稼ぐ力があるので、節約は必要ない」という主張はあまり意味はないのではないかと考えています。
なぜなら、「支出減」の考え方は「可処分所得(手取り収入)の範囲内で暮らす技能」に繋がるものだからです。
収入が今よりもガクンと落ちた時、所得に合わせて生活水準を変えられない(下げられない)人は、見栄や便利やかつての優雅な生活を捨てられず、貯金を食いつぶして淘汰されていくだけです。
節約(支出の削減)とは、「収入減」という万が一の事態が訪れた時に対応するための有効な考え方の一つであると考えるので、収入の多寡に「どちらがよい」と決めることは、あまり意味がないと思うのですよね。
まあ、これが正しいという主張ではなくて、私がそう思うってだけなんですけど。
使う時には使いたいし、人生は必要なことにお金を使って楽しみたい。
いずれにせよ、収入を増やすも支出を減らすも、「自分に合った方法」を探していきたいものですね。
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