投資をはじめようとする時の「初心者が誘導されやすい情報」と「陥りやすい罠」
私のブログをご覧になった方の「やってみたいけどすごく勉強が必要なんだろうし、投資なんてできないよ…」と嘆いている声を拝見しました。
まるで数年前の私のようだ。投資って始めるまでに敷居が高いんですよね。
実際は1円でもリスク資産に移せば投資家なんですけどね。
1円投資して1円の資本金で起業すれば計2円で投資家と社長のカッコイイ肩書きが得られます。
”投資の経験がない人(数年前の私)”が、「労働収入以外の収入の柱が欲しいな。将来のために資産を形成していきたいな。資産運用(投資)をしてみようかな」と考え、興味を持ち始めたとき、早い段階でこの壁に行き当たりました。
「資産運用(副収入)と言っても、何の方法で運用すればいいのかな。
不当な手数料や詐欺まがいのぼったくり商品でカモにされて減らすくらいならやらない方がいいな。
やってはみたいんだけど、難しそうだな」
つま先だったのが今はようやくかかとくらいまでは投資に浸かった感のあるわたくし。(つまり変わってない)
もともとはこのエントリー、「これまで投資に触れたことないけど投資を始めてみたい人が、ほんの少しだけ生活に投資を取り入れる方法を考えてみる」という趣旨のものでしたが、思いのほか記事が長くなったのでこちらの方は続きを書いた時に考えをまとめようと思います。
※本エントリーは「投資を始めたい」人向けに書いたものであり、投資を人におすすめする趣旨のものではありません。
閲覧および投資は自己責任でお願い致します。
まるで数年前の私のようだ。投資って始めるまでに敷居が高いんですよね。
実際は1円でもリスク資産に移せば投資家なんですけどね。
1円投資して1円の資本金で起業すれば計2円で投資家と社長のカッコイイ肩書きが得られます。
”投資の経験がない人(数年前の私)”が、「労働収入以外の収入の柱が欲しいな。将来のために資産を形成していきたいな。資産運用(投資)をしてみようかな」と考え、興味を持ち始めたとき、早い段階でこの壁に行き当たりました。
「資産運用(副収入)と言っても、何の方法で運用すればいいのかな。
不当な手数料や詐欺まがいのぼったくり商品でカモにされて減らすくらいならやらない方がいいな。
やってはみたいんだけど、難しそうだな」
つま先だったのが今はようやくかかとくらいまでは投資に浸かった感のあるわたくし。(つまり変わってない)
もともとはこのエントリー、「これまで投資に触れたことないけど投資を始めてみたい人が、ほんの少しだけ生活に投資を取り入れる方法を考えてみる」という趣旨のものでしたが、思いのほか記事が長くなったのでこちらの方は続きを書いた時に考えをまとめようと思います。
※本エントリーは「投資を始めたい」人向けに書いたものであり、投資を人におすすめする趣旨のものではありません。
閲覧および投資は自己責任でお願い致します。
調べ始めると、世の中にはたくさんの投資対象と方法があることに気づきます。
金融関係のお仕事をしているわけでもなく、大学の専攻で学んだわけでもない「まったくの初心者」の状態で、詐欺商品も含めた投資商品と言われるものを全部調べて比較検討しようとすると、大変です。
わけのわからん金融用語が出てきたりして調べるのも時間がかかるし、商品特性や仕組みどころか大まかな分類を理解するのにさえ時間がかかるので、この時点で匙を投げてしまうことも多々あるのではないでしょうか。
調べてもよくわからん仕組みのものも多いです。
そんなわけで膨大かつ不要な手間のかかる情報からできるだけ逃れるために、
調べる過程では書籍、マネー雑誌やマネーをテーマにするまとめサイト、証券会社のHP、ブログなどを探して、「なんとなくイメージできて、初心者の自分でもできそうな、わかりやすい商品」の情報に多く触れることになると思います。
国債や預金を除くと、よく目にするものは
「株式投資、FX、投資信託」が多いのではないでしょうか。
それが推されている理由は、
「株」⇒皆ご存知の投資の王道だ! 上がった時に売ればいい、お得な株主優待銘柄もあるぞ!
「FX」⇒主婦なのに月100万円稼いでいる人もいるし、とてもルールが簡単で、スワップ(金利)ももらえるぞ!しかも少額で取引できるぞ!
「投資信託」⇒プロが運用してくれるから、初心者でも安心だぞ!月500円からできるぞ!
でしょうか。
ちなみに上記のメリット説明はこれまで目にした情報の中で、私がずるい表現だなあと思った「誤解を招く表現」をあえて使っており、正しくない表現(=誤り)です。
ある意味では上記の通りなのですが、実態と言葉が与える印象が剥離しています。
これを見て「そうなんだ」と頷いてしまったり、魅力を感じてしまった人は一旦立ち止まると良いと思います。
一つ目の罠です。私たちは、自分にとって「良い」情報を集めるのです。
投資を始めると自分にとって良い情報を集める…というこの現象はバイアスとも言われるようですが、投資を始める前から既にバイアスはかかっているのではないかと私は勝手に思っています。
具体的には、優待株のその他の要素を一切排除して優待内容だけ調べたり、スワップ派FXブログを見てレバレッジをかけた場合の1日のスワップを計算してみたり、インデックス投資の「リスクが下がる」という表現を「安全」と曲解することなどです。
裏に隠れているリスクを蔑ろにしているとまでは言いませんが、恩恵に与る方法に重点を置いて模索してしまうのです。
もっと言うと、「投資だから損する可能性はあるんでしょ」と漠然と思いつつも、「優待株は下がっても優待を貰い続けるから大丈夫」「〇年保有すれば為替差損が出てもスワップで回収できるから大丈夫」「インデックス投資は堅実な投資だから将来はプラスだ」という、もっともらしく、かつ自分にとって都合のよい説を探して拠り所にすることです。
期待してしまうのは人間のさがだけれど、本当にその根拠は正しいもの?
……
さて資産運用として投資を始めようとしたとき、気になった商品をさらに調べたり運用を想定したりすると、すぐにデメリットや失敗談の情報に辿り着くと思います。
株⇒大損こいてる人がいる。なんか自己破産してる人がいる。
FX⇒大損こいてる人がいる。なんか数千万の借金背負った人がいる。
投資信託⇒なんか手数料ぼったくられてる人がいるらしい。プロの運用って言ってたのに損してる人もいるジャン。
という、
ネットや噂に聞く”投資の恐ろしい失敗談”に委縮し、「やはり怖いものだからやめよう。堅実に生きていこう」といつも通りの生活に戻る人もいると思います。
というか私がそうだった。
二つ目の罠です。こっちの方が多いんじゃないですか。
私達は、この「リスク」を過剰に意識するあまり、それが妥当性のある事象なのかどうか検証を怠るのです。
上記の話は、例えばFXで1000円分の外貨を買っただけの人が、知らないうちに200万円の全財産を溶かしていて、さらに数千万円の借金を負ってしまっていた…ということはないわけです。
数千万の損失を出したその人は、損失を出す以前に数千万円以上の取引をして、自分のお金を自らの意思で動かしているのです。
事前に相場次第でそうなる可能性があることを知ってか知らずか、自分の意思で取引額を決定して、自身の意思で取引ボタンをぽちっとなしているのです。
私達が投資で数百万の莫大な損失を被らないためには、どうすればいいと思いますか。
簡単です。数百万円なんて大金を取引せず、数千円程度で抑えておけばいいのです。
そうすれば損失は数百円、最大でもその投資した数千円以内の枠でおさまります。
投資信託はトータルリターンを表記することが義務付けられ、親切にも実質かかってくるコストまでまとめてくださっている方もいらっしゃいます。今では投信の情報は以前よりも透明性が高くなってきたと言えると思います。
(個人的にはまだブラックボックスではないかと思いますが)
上記の”恐ろしいことになってしまったケース”は、破滅願望がなければ、
・仕組みやリスクを理解していないまま手を出した
・最大損失が自身の許せる範囲を超える額を取引した
失敗談を検証すれば、多くがこのケースになると思います。
投資では自分で相手(相場)をコントロールすることができません。
選べるのは何に投資するかとその手段、どこで買うか、いつ買うか、いつ売るか、そして金額の決定だけです。
いずれにせよ、客観性を持って「常に疑う」のが知識を深める早道ではないかと思うのですよね。
■結論
投資はこれまで触れたことがないと、ついつい恩恵や損失などの情報が刺激的に見えて一点にばかり目が向いてしまいます。
でも、実際は一部の特別な人を除き、投資によってあずかれる恩恵はわずかなもの。
熱くなりすぎず、のめりこまず、ちょっとだけ距離を置いて、客観的な視点を意識して情報と付き合うと良いのではないかと思います。
ドチキンの私からすれば、「”こうすれば儲かる””こうすれば損失を避けられる”というリターンを上げる」よりも、「”リスクを理解することに努めて、自分の許容範囲内でマイペースにやっていける金額設定をする”」ことを先に考える方が、細く長く続けられるので結果的にはいいのではないかと勝手に思っています。
もちろん、ちょっとした工夫でリターンが上がるならそれに越したことはありませんが…
銘柄をワクワクと選ぶのはその後。
夢のない話ですまんな。
なお重ねて申し上げますが、本エントリーは人様に投資をすすめるものではございません。
くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。
金融関係のお仕事をしているわけでもなく、大学の専攻で学んだわけでもない「まったくの初心者」の状態で、詐欺商品も含めた投資商品と言われるものを全部調べて比較検討しようとすると、大変です。
わけのわからん金融用語が出てきたりして調べるのも時間がかかるし、商品特性や仕組みどころか大まかな分類を理解するのにさえ時間がかかるので、この時点で匙を投げてしまうことも多々あるのではないでしょうか。
調べてもよくわからん仕組みのものも多いです。
そんなわけで膨大かつ不要な手間のかかる情報からできるだけ逃れるために、
調べる過程では書籍、マネー雑誌やマネーをテーマにするまとめサイト、証券会社のHP、ブログなどを探して、「なんとなくイメージできて、初心者の自分でもできそうな、わかりやすい商品」の情報に多く触れることになると思います。
国債や預金を除くと、よく目にするものは
「株式投資、FX、投資信託」が多いのではないでしょうか。
それが推されている理由は、
「株」⇒皆ご存知の投資の王道だ! 上がった時に売ればいい、お得な株主優待銘柄もあるぞ!
「FX」⇒主婦なのに月100万円稼いでいる人もいるし、とてもルールが簡単で、スワップ(金利)ももらえるぞ!しかも少額で取引できるぞ!
「投資信託」⇒プロが運用してくれるから、初心者でも安心だぞ!月500円からできるぞ!
でしょうか。
ちなみに上記のメリット説明はこれまで目にした情報の中で、私がずるい表現だなあと思った「誤解を招く表現」をあえて使っており、正しくない表現(=誤り)です。
ある意味では上記の通りなのですが、実態と言葉が与える印象が剥離しています。
これを見て「そうなんだ」と頷いてしまったり、魅力を感じてしまった人は一旦立ち止まると良いと思います。
一つ目の罠です。私たちは、自分にとって「良い」情報を集めるのです。
投資を始めると自分にとって良い情報を集める…というこの現象はバイアスとも言われるようですが、投資を始める前から既にバイアスはかかっているのではないかと私は勝手に思っています。
具体的には、優待株のその他の要素を一切排除して優待内容だけ調べたり、スワップ派FXブログを見てレバレッジをかけた場合の1日のスワップを計算してみたり、インデックス投資の「リスクが下がる」という表現を「安全」と曲解することなどです。
裏に隠れているリスクを蔑ろにしているとまでは言いませんが、恩恵に与る方法に重点を置いて模索してしまうのです。
もっと言うと、「投資だから損する可能性はあるんでしょ」と漠然と思いつつも、「優待株は下がっても優待を貰い続けるから大丈夫」「〇年保有すれば為替差損が出てもスワップで回収できるから大丈夫」「インデックス投資は堅実な投資だから将来はプラスだ」という、もっともらしく、かつ自分にとって都合のよい説を探して拠り所にすることです。
期待してしまうのは人間のさがだけれど、本当にその根拠は正しいもの?
……
さて資産運用として投資を始めようとしたとき、気になった商品をさらに調べたり運用を想定したりすると、すぐにデメリットや失敗談の情報に辿り着くと思います。
株⇒大損こいてる人がいる。なんか自己破産してる人がいる。
FX⇒大損こいてる人がいる。なんか数千万の借金背負った人がいる。
投資信託⇒なんか手数料ぼったくられてる人がいるらしい。プロの運用って言ってたのに損してる人もいるジャン。
という、
ネットや噂に聞く”投資の恐ろしい失敗談”に委縮し、「やはり怖いものだからやめよう。堅実に生きていこう」といつも通りの生活に戻る人もいると思います。
というか私がそうだった。
二つ目の罠です。こっちの方が多いんじゃないですか。
私達は、この「リスク」を過剰に意識するあまり、それが妥当性のある事象なのかどうか検証を怠るのです。
上記の話は、例えばFXで1000円分の外貨を買っただけの人が、知らないうちに200万円の全財産を溶かしていて、さらに数千万円の借金を負ってしまっていた…ということはないわけです。
数千万の損失を出したその人は、損失を出す以前に数千万円以上の取引をして、自分のお金を自らの意思で動かしているのです。
事前に相場次第でそうなる可能性があることを知ってか知らずか、自分の意思で取引額を決定して、自身の意思で取引ボタンをぽちっとなしているのです。
私達が投資で数百万の莫大な損失を被らないためには、どうすればいいと思いますか。
簡単です。数百万円なんて大金を取引せず、数千円程度で抑えておけばいいのです。
そうすれば損失は数百円、最大でもその投資した数千円以内の枠でおさまります。
投資信託はトータルリターンを表記することが義務付けられ、親切にも実質かかってくるコストまでまとめてくださっている方もいらっしゃいます。今では投信の情報は以前よりも透明性が高くなってきたと言えると思います。
(個人的にはまだブラックボックスではないかと思いますが)
上記の”恐ろしいことになってしまったケース”は、破滅願望がなければ、
・仕組みやリスクを理解していないまま手を出した
・最大損失が自身の許せる範囲を超える額を取引した
失敗談を検証すれば、多くがこのケースになると思います。
投資では自分で相手(相場)をコントロールすることができません。
選べるのは何に投資するかとその手段、どこで買うか、いつ買うか、いつ売るか、そして金額の決定だけです。
いずれにせよ、客観性を持って「常に疑う」のが知識を深める早道ではないかと思うのですよね。
■結論
投資はこれまで触れたことがないと、ついつい恩恵や損失などの情報が刺激的に見えて一点にばかり目が向いてしまいます。
でも、実際は一部の特別な人を除き、投資によってあずかれる恩恵はわずかなもの。
熱くなりすぎず、のめりこまず、ちょっとだけ距離を置いて、客観的な視点を意識して情報と付き合うと良いのではないかと思います。
ドチキンの私からすれば、「”こうすれば儲かる””こうすれば損失を避けられる”というリターンを上げる」よりも、「”リスクを理解することに努めて、自分の許容範囲内でマイペースにやっていける金額設定をする”」ことを先に考える方が、細く長く続けられるので結果的にはいいのではないかと勝手に思っています。
もちろん、ちょっとした工夫でリターンが上がるならそれに越したことはありませんが…
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夢のない話ですまんな。
なお重ねて申し上げますが、本エントリーは人様に投資をすすめるものではございません。
くれぐれも投資は自己責任でお願い致します。
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