単身者の年収ごとの支出を調べてみた

総務省統計局のHPに
「単身世帯・勤労者世帯の年間収入階級別・1世帯当たり品目別支出金額」の統計データがあります。

呪文のような字面ですが、つまり単身者が何にどれくらいお金を使ってるか収入帯ごとに調査してるデータがあるってことですな。
ちなみに「二人以上の世帯」のデータもありますが、私は単身者なので単身データを拝見することにします。

世の中の平均というものは自分の生活には全く役に立ちませんが、自分の立ち位置を把握するにはデータは有効です。
それと正直な話、世の中の「高収入」の人が一体何にお金を使っているのかも、気になるじゃありませんか?

ちなみにデータの著作権のルールを拝見したところ、データを編集・加工等して利用する場合は、出典記載して編集・加工等を行ったことを記載すればOKのようなので自分の欲しい情報だけ抜き出して加工したやつを載っけることにします。
参考:http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001144507
私の手が加わった時点で公式データではなく、編集ミスでズレてる可能性もありますので、パラ見程度にしておいてください。

ちなみに「単身」のデータと、「単身(勤労者のみ)」の2つあったので、両方載せてみる。
品目別というだけ元データはもっと細かくて、食料でもやれ米にいくらパンにいくら、かつパンでも食パンにいくら、その他のパンにいくらと、異常に詳しく分類してあるので興味がある人は元データをご覧ください。

年間収入階級別品目別支出金額

詳細なデータから項目ごとに抜き出してまとめてみたのだが、まだ見づらい。

【全体の傾向】
さて全体の傾向を見ると、概ね収入が上がるにつれ どの支出も増えますが、光熱費や家具、保険医療などは年収による有意差はそれほどないことがわかります。教育はほぼなし。
まあ単身者だしそらそうだわな。
「二人以上の世帯」であればもっと異なる結果が出るでしょう。

顕著に年収100万円未満の層と600万以上の層の有意差が確認できて、かつ金額も大きいのは
・食料
・交通・通信
・教育娯楽
・その他の消費支出

です。
逆に言うとこのあたりの支出は工夫次第で調節可能ってことやな。

とりわけ年収600万円以上の層の「その他の消費支出」が高すぎです。
そこが知りたいのだよ、そこが。
気になって「その他の消費支出」にはどんなものがあるのか、内容を見てみました。

【その他の消費支出】
■理美容サービス
温泉・銭湯入浴料、理髪料、パーマネント代、カット代、他の理美容代

■理美容用品
理美容用電気器具、歯ブラシ、他の理美容用品、石けん類・化粧品、
浴用・洗顔石けん、シャンプー、ヘアリンス・ヘアトリートメント、歯磨き、
整髪・養毛剤、化粧クリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、口紅、
ヘアカラーリング剤、他の化粧品

■身の回り用品
傘、かばん類、装身具、腕時計、他の身の回り用品、身の回り用品関連サービス

■たばこ

■他の諸雑費
信仰・祭祀費、祭具・墓石、冠婚葬祭費、医療保険料、他の非貯蓄型保険料
寄付金、介護サービス、他の諸雑費のその他

■使途不明金

■交際費
贈与金、他の交際費、つきあい費、住宅関係負担費、他の負担費

■仕送り金


なるほど。
美容院や化粧品、たばこ、交際費などはここに分類されるようです。
確かに、お金をかけようと思えばかけられる、という費目ですね。

おもしろいなと思ったのは、年収400~500万の世帯の方が、500~600万の世帯よりも支出が多いってこと。
400万付近の年収帯になると、100万年収が増えたくらいでは生活コストに差が出なくなることの証左ですかな。

しかし上記の図は年額なのでいまいちピンとこないのではないかと思い、月の支出に直してみたぞ。
上記数値を12で割っただけだけど。
多くの単身者にはこちらの図の方が参考になるのではないかね?
これは単身世帯の「勤労者のみ」データの方の数値なので注意。
(持ち家の人も27.5%いるとのことなので、住居に係る費用は流し読みで良いでしょう。)

年収別月支出

自分と同じくらいの収入の人が平均的にどんな支出をしているのか知るには良いデータだ。

【自分の家計の分析】

せっかく編集したので自分の家計にも当てはめてみる。
私の年間支出は75万円、家賃換算込みで130万円ほどと思われるので、単身世帯全体で見た年収100~200万円の人と同じくらいの支出、勤労世帯のみで言えばどの収入帯よりも少ない金額で生活していることになるようです。

平均よりは低いだろうと予測しておりましたが、どの層よりも低いとは驚きだよ。
足りてるんだけどなあ。

「最も自分の支出と近いデータと私の家計を比べて、自分の家計の改善点を見出そう」というワンダフルな考えのもと、比較してみたのだが。
比較

だめだ、家計簿の分類費目が違うから役に立たない。
例えば私は美容費を「被服・化粧品・化粧水や乳液・美容院代」全部ひっくるめて美容費にしているのだが、この分類だと美容院や化粧品は「その他の支出」で、洋服は「被服及び履物」になってしまう。

やはりパラ見程度にしておくのがいいようですね!

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comment

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ふむふむ

連続投稿してしまいますが、収入が高くなると増えるのは、圧倒的に税金、保険、交際費、衝動買いの金額でしょう。データでは年収と食費に相関があるけど、飲み代も食費に入っているのかな?
年収600-800万ぐらいが、一番税金の負担が重いと思います。それにしてもITTINさんの年間消費75万は少ないですよ。私は国保だけで年80万以上払っています。国保は同じ年収でも、自治体によっても全然金額違いますけどね。

ちなみに私もアマゾンで本を買いました。移動の新幹線の中でじっくり読もうと思います。なかなか説得力のある文章ですね。印税は一時所得なのかな?来年の確定申告は工夫が必要ですね。

No title

グラフにするとittinさんのその他の消費支出の傾向が
年収600万以上の世帯と似ていて興味深いです。

>平均よりは低いだろうと予測しておりましたが、どの層よりも低いとは驚きだよ。

これは常々思ってましたよ。
自分も諸事情により結構少ないですが、
その自分から見てもittinさんは少ないですから。

で、前から気になってたのですが、
ふるさと納税で食料をゲットして食費が浮いてる分があると思いますが、
それはどう評価しますか?

No title

保健医療の支出で一番多い層が、年収200~300万円というのが非常に興味深いですね。
このあたりだと生活に余裕もなく体を壊しがちで、将来への漠然とした不安から過剰に保険に入ってしまうのかもしれませんね。(それ以上の層になれば貯蓄などでカバーできそうですし)

ITTINさんの家計のキモは、食費だと思っています!
ふるさと納税の支援効果もあるとは思いますが、ひと月1万円ちょっとというのはお見事!
自炊をすれば、節約にはなるし、栄養の偏りもなくなるしいいですよね(でも「お仕事で死にそう」状態だと、サボり気味に…orz)

よく読み込んでいませんが勤労者じゃない単身世帯って、学生かひとり暮らし高齢者の2パターンでしょうかね?セミリタイアもありますか。
勤労者で年収100万以下はないですよね…。アルバイトフリーター?

高齢社会なので、はっきり区別がわかるといいな、などと思いました。
何にせよ、元データにあたれですね。

私も被服、美容院、化粧品は1つの費目。靴、カバン、アクセサリー(コレはもはや買わないなぁ)も。
美容院は毛染め(ヘアカラーではないのよ‥)の質とか考えてお高いとこに行っているざーますのよ、オホホ。
化粧品て「年齢の悩みに合った…」のなんて買おうかなと手にとると、ゲッ、高っ!なので、「あたしの肌って若いのよね~」と思い込む事にしてますW。
でもいいのはやっぱり良いらしい。。。

そんなこんなで、ゆとりの資金作りは必要ですね。
今まで遠いから…と言っていた実家の帰省(ダンナさんの方ね)も病気になるとそんな事言ってられないし、法事ももう?と巡ってくるのよ。
そんな大金じゃないから滅茶苦茶心配しなくていいけどね。

No title

ITTINさん初めまして!
いつも楽しみに拝読しております。
わたしも、ITTINさんのブログにもとても影響を受けて、
積立投資し始めた独身女のひとりです。
出版もおめでとうございます!!!

今回のこのエントリー、スッゴク参考になりまして、
お礼言いたくなりコメしてます。
うちの家計、どの収入層の平均と比べても、
服飾費高すぎだわ(ー ー;)ってことがよーく分かって。
これからの方針を考え直そう、と思うことができました。
ありがとうございます!

ITTINさんの家計簿エントリーも毎月楽しみにしてまして、
美容代に服もカウントしてあるのに少ないし、
着るものは、一体どうしてるんだろう?
制服とか、白衣とか、作業服とかの仕事か・・・?
家では裸族だったりとか・・・?
って、服の支出が大きい私は、妄想がふくらむばかりです。

これからも楽しみにしています♪
ITTIN本も読みます^^

年収100万以下の人の支出が(笑)

100万円超えてますね(笑)

Re: ふむふむ

> キクネコさん

こんばんは!

> 連続投稿してしまいますが、収入が高くなると増えるのは、圧倒的に税金、保険、交際費、衝動買いの金額でしょう。データでは年収と食費に相関があるけど、飲み代も食費に入っているのかな?

元データに内訳があった気がしますが、飲み代は「外食費」に分類されるんじゃないでしょうか?
…とと、となると私の比較データがさらに意味がなくなってしまった。。

> 年収600-800万ぐらいが、一番税金の負担が重いと思います。それにしてもITTINさんの年間消費75万は少ないですよ。私は国保だけで年80万以上払っています。国保は同じ年収でも、自治体によっても全然金額違いますけどね。

税金は支出の内訳に入っていたかしら…?会社員は天引きされますから、可処分所得の感じ方に差が出るかもしれませんね。

> ちなみに私もアマゾンで本を買いました。移動の新幹線の中でじっくり読もうと思います。なかなか説得力のある文章ですね。印税は一時所得なのかな?来年の確定申告は工夫が必要ですね。

うおおっご購入ありがとうございます!!緊張します~。確定申告は必要ですが、毎年なんだかんだでやらなくてはならないので頑張ります~(ノД`)(今年のまだやってない…)

コメントありがとうございます!

Re: No title

> 塩蔵さん

こんばんは!

> グラフにするとittinさんのその他の消費支出の傾向が
> 年収600万以上の世帯と似ていて興味深いです。

あ!それ私も思いました。金額は全然及びませんが、比率は似ている気がします。

> >平均よりは低いだろうと予測しておりましたが、どの層よりも低いとは驚きだよ。
> これは常々思ってましたよ。
> 自分も諸事情により結構少ないですが、
> その自分から見てもittinさんは少ないですから。

ふむ…。なるほど。自分じゃモノの多い部屋で暮らしているのでシンプルライフしているつもりはありませんが、多分こういうデータ見ても生活コストは少ない方…なのかなあ。
(いまだに半疑)

> で、前から気になってたのですが、
> ふるさと納税で食料をゲットして食費が浮いてる分があると思いますが、
> それはどう評価しますか?

評価というよりはおいしい食料送ってもらってありがたい、という感想ですねえ。可能な限り食費を縮小しようとか、誰よりも少ない食費にしようとかは思ってないのですよ。おいしいものが食べられてワッシは満足ですじゃ~。というごく単純な思考で生きています。

コメントありがとうございます!

Re: No title

> snufkinさん

こんばんは!

> 保健医療の支出で一番多い層が、年収200~300万円というのが非常に興味深いですね。
> このあたりだと生活に余裕もなく体を壊しがちで、将来への漠然とした不安から過剰に保険に入ってしまうのかもしれませんね。(それ以上の層になれば貯蓄などでカバーできそうですし)

さらに裏読みすると、医療や社会保障の制度の認知度が低いという可能性もあるのかもしれませんね。

> ITTINさんの家計のキモは、食費だと思っています!
> ふるさと納税の支援効果もあるとは思いますが、ひと月1万円ちょっとというのはお見事!
> 自炊をすれば、節約にはなるし、栄養の偏りもなくなるしいいですよね(でも「お仕事で死にそう」状態だと、サボり気味に…orz)

米と肉助かってます~。自炊…サボりたいけどなんとかかんとか続けていきましょう…(つД`)

コメントありがとうございます!

Re: タイトルなし

> アシュレイさん

こんばんは!

> よく読み込んでいませんが勤労者じゃない単身世帯って、学生かひとり暮らし高齢者の2パターンでしょうかね?セミリタイアもありますか。
> 勤労者で年収100万以下はないですよね…。アルバイトフリーター?

年金生活者や隠居世帯も含まれそうですね。バイトなら100万以下はあり得るのではないでしょうか。

> 私も被服、美容院、化粧品は1つの費目。靴、カバン、アクセサリー(コレはもはや買わないなぁ)も。

同じく!

> 美容院は毛染め(ヘアカラーではないのよ‥)の質とか考えてお高いとこに行っているざーますのよ、オホホ。
> 化粧品て「年齢の悩みに合った…」のなんて買おうかなと手にとると、ゲッ、高っ!なので、「あたしの肌って若いのよね~」と思い込む事にしてますW。
> でもいいのはやっぱり良いらしい。。。

ww
人間思い込んで生きる生き物、プラセボ効果で美しく…!!

> そんなこんなで、ゆとりの資金作りは必要ですね。
> 今まで遠いから…と言っていた実家の帰省(ダンナさんの方ね)も病気になるとそんな事言ってられないし、法事ももう?と巡ってくるのよ。
> そんな大金じゃないから滅茶苦茶心配しなくていいけどね。

さすがアシュレイさん…。人生において、お金はきっと出ていく時はあっという間に出ていくんでしょうね。必要なことなら喜んで使いたいものですが、気持ちよく使うためにはお財布、そして心にゆとりを持つのは本当に大事なことなのだろうなあと思います。

コメントありがとうございます!

Re: No title

>トモさん

初めまして、こんばんは!

> いつも楽しみに拝読しております。
> わたしも、ITTINさんのブログにもとても影響を受けて、
> 積立投資し始めた独身女のひとりです。
> 出版もおめでとうございます!!!

ブログをご覧いただきありがとうございます!!
ナカーマ…!

> 今回のこのエントリー、スッゴク参考になりまして、
> お礼言いたくなりコメしてます。
> うちの家計、どの収入層の平均と比べても、
> 服飾費高すぎだわ(ー ー;)ってことがよーく分かって。
> これからの方針を考え直そう、と思うことができました。
> ありがとうございます!

いえいえ、こちらこそありがとうございます!
平均というのは自分の家計には意味のない数値ではありますが、全体での自分の立ち位置を把握するには有効なデータだと思います。服飾費の見直し、頑張ってください♪

> ITTINさんの家計簿エントリーも毎月楽しみにしてまして、
> 美容代に服もカウントしてあるのに少ないし、
> 着るものは、一体どうしてるんだろう?
> 制服とか、白衣とか、作業服とかの仕事か・・・?
> 家では裸族だったりとか・・・?
> って、服の支出が大きい私は、妄想がふくらむばかりです。

実はわたくし「まだ着れる服を捨てられない女」でして、これまで買った服たちがモリモリとクローゼットを占拠しています。
嫌気がさして一つ買ったら一つ捨てる、というルールを決めたのですが、これがあら不思議、捨てられない女だと最初から買わなくなるんですよ。捨てるのってエネルギー要るんですよね。
服は家でも着てますぞwww

> これからも楽しみにしています♪
> ITTIN本も読みます^^

ぎゃー!あ、ありがとうございます!!感謝です。。・゚・(ノД`)・゚・。

コメントありがとうございます!

Re: 年収100万以下の人の支出が(笑)

がちゃぴんさん

こんばんは!

> 100万円超えてますね(笑)

私もこれ気になって100万以下の層の収入内訳データ見たら、借入金などが実収入以外の収入で計上されていました。
生活費が足りなくて借入する人も中にはいらっしゃるのでしょうね。

コメントありがとうございます!
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プロフィール

ITTIN

Author:ITTIN
会社員地味子。2016年12月にひっそりと結婚。
独身時資産は2500万くらいあるよ。
資産公開・内訳
<推移>( )内は前年比
2009年23歳 238万(+202万)
2010年24歳 498万(+260万)
2011年25歳 720万(+222万)
2012年26歳1032万(+312万)
2013年27歳1369万(+337万)
2014年28歳1738万(+369万)
2015年10月2000万円達成

2016年2月、本を出したよ。
素敵なレビューを書いていただき感謝!
書評一覧

29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた




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